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【DBD】ザリーナ・カッシルのアーカイブ物語「学術書19」

 

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・ザリーナのアーカイブ物語について知りたい!
・なんで霧の森に来たの?
・どんな過去を過ごしてきたの?

とDBDのサバイバー、ザリーナ・カッシルの過去(背景)について疑問を抱えている方の悩みを解決できる記事となっています。

学術書19で解放される、ザリーナ・カッシルのアーカイブストーリーのご紹介です。

 

ザリーナのアーカイブムービー「学術書19」

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きまぐれ

アーカイブをクリアして、物語と一緒に解放されたザリーナのアーカイブムービーになります。

ザリーナ物語:記憶5999


海岸沿いの遊歩道は地元住民や観光客でごった返している。ホットドッグやアイスクリームの香りが軍衆の鼻をくすぐる。巨大な観覧車の向こうに日が沈み始めても人波が引ける気配はない。

ザリーナは歩きながら父親を見上げた。彼の歩幅は自分のよりはるかに広く、その大きな手を握る自分の手が外れそうになってきた。

「お父さん、もっとゆっくり歩いて。」

彼女の家族は一日中そこにいた。彼女の疲れた足は重く、だるくなっている。

彼女の母親も同じペースで歩くのに苦労している。陽気な表情を浮かべる周りの家族も、お構いなしに肩をぶつけてくる。母親は父親の肩に手を回した。

「もうそろそろ帰らない?」

父親の歩く速さは変わらない。

「モナ、俺たちはこの国の独立記念日を祝ってるんだぞ。この大勢の人たちと一緒にな。花火を見逃すわけにはいかないだろ。」

人の波をかき分けながらザリーナを引っぱっていくこの陽気な父親は、その朝食卓で見た男とは別人のようだ。あの時彼は新聞を読みながら、母親の手を握り、じっと黙り込んでいた。

彼らはビーチに空いた場所を見つけ、そこから鮮やかな色に染められる夜空を眺めた。周囲の歓声がザリーナの耳に入ってくる。隣のビーチタオルの上では金髪の少年が興奮して旗を振っていた。

父親は満面の笑みを浮かべている。朝に読んだ不穏な記事のことなど忘れてしまったようだ。ザリーナはちらりと見ただけだったが、その見出しをはっきりと覚えていた。

反アラブ系造犯犯罪が増加中

ザリーナは薄暗い浜辺に立っている。そして、花火を見入る父親の輝く瞳に、まばゆい光が消えていくのをただじっと見つめていた。

ザリーナ物語:記憶5043

バスがメトロポリタンアベニューを轟音を立てて走り抜けると汚れた大きな窓から古い墓地が見えてきた。

運転席に座った彼女の父親は、道路から目を離さない。彼がその視線をはずすのはバス停に車を止め、降りる乗客に挨拶をする時だけだ。

その顔は彼女の方を見ようともしない。一度も彼女があの話をしてあとは。

彼女は父親が自分のことを誇りに思ってくれるかもしれないと、心のどこかで期待していた。あれは自己防衛だったのだ。人種差別立ち向かい、あの口を黙らせてやった。それも殴ったのは1回だけ。でもその価値はあった。リンジーのようないじめっこは、思い知らせてやる必要がある。いじめっこに勝たせるわけにはいかない。

次の停留所が近づくとブレーキが少し強めに踏まれ、乗客が足を踏ん張らせた。そして父親はやっと振り返り、黄色の線の後ろに立っている娘を見た。

「俺がまだ子供でベイルートに住んでいた頃じいさんに言われたんだ。敵はドアの外に1000人いる方が、たとえ1人でも家の中にいるよりマシだってね。わかるかい?リンジーのような人間がここに入るのを許せば...彼は頭指差した...それか、ここに入るのを許せば彼は…胸指差した。そいつに負けたことになるんだ。」

乗客の乗り降りは終わり、みんなバスが動き出すのを心待ちに待っている。

「ザリーナ忘れるんじゃないぞ。許される権利は誰にでもある。平穏に生きる権利がお前にあるようにね。」

彼はそれだけ言うと目の前の道路に視線を戻し、そこから目を離すことはなかった。そして見慣れた建物の隣に車を止め、娘の背中に別れを告げた。

ザリーナ物語:記憶3166

「カリーナ、おかえり」

父親の口から出てきたその名前に彼女は凍りついた。彼は食卓に座っているその手には先生から送られた手紙があった。

彼女は新しい学校で新しい生活を始めたかった。新しい自分になりたかった。レバノン出身のザリーナではなく、どこか他の...名も無い町のカリーナに...

カリーナのことがバレないよう、彼女をできることなら何でもした。友達を家に連れてきて両親に会わせたことは決してなかったし、自分の電話にもセキュリティを追加してメッセージを見られないようにした。しかし、学校からの手紙を伏せることはできなかった。

母親はキッチンで、マリネした鶏肉を大きなナイフで薄切りにしている。そして娘の顔を見つめた。

「どうして髪を染めたかったのかわかったわ。」

彼女はどの色が自分の肌を赤くするか鏡で観察しながら、慎重に髪の色の選んだ。

「最悪だ。リンジーを殴ったことなんか比べ物にならない。人種差別するいじめっこなら、殴られたって当然のもの。でもカリーナになるってことは、自分自身を否定して、あいつらの...ふりをするってことだ…」

彼女を見つめる両親の目は、真実を見抜いている。彼女はその時ほど恥をさらけ出されたと感じたことはなかった。彼女は自分の体が震え出すのを感じた。

そして...笑みを浮かべた。わかったというような表情だ。

前の学校で起きた、女の子との一件に関係してるんでしょう?

彼女は答えを見つけようとするが、言葉にならない。

いいのよ。あなたがカリーナになりたいなら、カリーナになったらって。私たちはそれを尊重するわ。それにその髪、とっても素敵よ。

母親は鶏肉を鍋の中に入れた。夕食まで時間があるわ。さあ座ってちょっと話しましょう。

カリーナはコートを脱ぎ捨て、走って自分の部屋に行き、後ろ手でドアを閉めた。

彼女は鏡に映った自分を見ながら、くすんだ金色の髪に指を通した。そして元の色に戻したいと心から思った。

 

ザリーナ物語:記憶3378


「彼じゃないきっと人違いだ。」

彼女は映画に出てくるシーンを思い浮かべた。無機質な長い廊下を抜けると、凍りつくように冷たい部屋がある。そしてそこにはスチール製の引き出しが並び、台の上に遺体が置かれている。

「違う、きっと彼じゃない」

彼女は待合室を見回した。暖かく、居心地が良く、照明も明るい。監視壁の穴は大雑把に補修されている。

その見せかけの心地悪さに、彼女は叫びたくなる。

遺体を直接目で確認する代わりに、遺体の写真が見せられることになった。身元を特定できるよう、体の特徴を写した写真だ。でも顔は写っていない。写真は生々しいものではないと係員は言った。

でも、彼の顔を見ることはできない。

顔を見ずに身元確認などできるのか?

係員が座れるよう、母親が長椅子自分の横にスペースを空ける。係員の前置きの言葉はザリーナの耳に入ってこない。血液が流れるような耳鳴りがするだけだ。そして係員の手にある裏返しになった写真だけを見つめた。

待合室がどんどん寒くなっていく。彼女は落ち着いて息をするよう自分にい聞かせた。

係員がようやく最初の写真を見せると、ザリーナの母親は思わず息を飲んだ。それが全てを物語っていた。

写真は残酷なほど正直だった。写し出された手にはあの血痕指輪があり、足には静脈瘤除去したあの古い傷跡があった。

母親が長椅子背もたれに沈み込んだ。気を失っている。その時彼らの足元の地面は抜け落ち、周りの壁は崩壊し、時計は時を刻むのを止めた。

ザリーナ物語:記憶6001

クラーク・スティーブンソンという名のギャングメンバーが、アハメド・カッシュルを道路に突き飛ばして即死させたのはちょうど2年前のことだ。目撃者によるとアハメドは…父は、犯人を挑発するようなことは何もしなかった。彼はただ道路を渡ろうと、車が通り過ぎるのを待っていただけだ。すると突然クラークが彼に怒鳴り始め、セダンが高速で通り過ぎる瞬間に彼を道路に突き飛ばした。クラークは、警察が現場に到着するまで彼を取り押さえようとした数人の目撃者にも暴力を振るっていた。

クラークは拘留中、質問に答えることを拒否したが、彼のギャングは人種差別的な暴力行為で知られていた。

ザリーナはそういったことをクラークの裁判が始まった日には全て把握していた。そして裁判が終わりに達し、陪審員がクラークを全ての容疑で有罪とすると、その知識は証明された。

しかし彼の有罪が宣言されたことは、量刑審問の始まりを意味した。つまり、ザリーナの出番はこれからだった。

彼女は今、法廷の縁端に立ち、手の中でしわくちゃになった「意見陳述書」を見つめている。その目線を上げることはできない。冷たい目をした裁判官も、もちろん被告席も見ることはできない。

実際、裁判が始まってから一度も被告人の方を見ることはできなかった。

彼女は仮釈放なしの終身刑を求めた。クラークは救いようのない男で、1つの家族を滅茶苦茶にしたことを考えれば刑務所で一生を過ごすのは小さな代償だと言った。

情けをかける余地はなく、彼を許すことはできない。

彼女の出番はあっという間に終わり、彼女は裁判所の駐車場に停めた車の中にいた。その肩は震え、その息遣いは荒い。

終身刑...他の州なら死刑になってもおかしくない。致死量の科学物質で、自分が奪った命を自分の命で償うだけの話だ。父親はいつも、ニューヨークはこの国で最も進歩的な州だと言っていた。それにしては、とんだ結末になったものだ。

終身刑で我慢するしかない。

もうすぐだ。ただ天井を見つめて過ごす長い夜も終わる。平穏な生活が戻って来る。そしてクラークが再び自由の身となることはない。

 

ザリーナ物語:記憶4250

サングラスをかけ直すザリーナに、あらゆる感覚が襲いかかる。頭上で煮えたぎる太陽。絶え間ない車の騒音。警官のアフターシェーブローションの匂い。

彼女は何も取られなかったか、もう一度カバンの中を確認した。ひったくりは歩道の縁石に座り込み、救急隊員の手当てを受けている。彼が私のカバンを取って逃げたので追いかけたんです。そしたら彼は歩道でつまずいて転びました。彼女はそう説明し警官もその話を疑わなかった。

ザリーナがクラークの判決を知ったのはその朝だった。懲役20年。10年後仮釈放の可能性あり。10年。ニューヨーク州は、父親の命にはたった懲役10年の価値しかないというのだ。

救急隊員が鼻にガーゼを当てると、ひったくりは痛み苦しむ声をあげた。あのドブネズミに手当てしてやる価値なんてないのに...

ザリーナは彼に対する軽蔑の色を隠せない。警官は手帳をポケットにしまった。お気持ちはわかります。同じ立場だったら私怒るでしょう。

しかし彼女は、縁石に座って鼻にガーゼを押し付けているドブネズミから目を離すことができない。その目は引きつっている。もし巡回中の警官が鉢合わせなかったら、鼻血どころではすまなかっただろう。

ブルックリンはかつて彼女のホームグラウンドだった。しかし彼女がそう感じたのは、もう何年も前のことだ。今は怒りと孤独しか感じない。

警官はひったくりを告訴したいかザリーナに尋ねた。彼女はためらわずその質問に答えた。

ザリーナ物語:記憶4270

ザリーナは座席で前かがみになり、手荷物からメモを取り出した。そしていくつかの写真を引き抜いてバッグに戻した。飛行機の乗客には生々しすぎる写真だ。

ニューヨークからネブラスカの刑務所への移動が彼にどう許可されたのかはわからない。調査によるとクラーク・スティーブンソンはリンカーン出身で、まだその地域に家族がいる。クラークは家族に近づきたいのだ。他人の家族を奪った男が...なんと皮肉なことだろう。

飛行機が乱気流に巻き込まれ、彼女のソフトドリンクがこぼれそうになる。その胸は締め付けられ、息が詰まりそうだ。

これは合図かもしれない。オマハに着いたらチケットカウンターに直行して次のニューヨーク便の座席を取ろう。クラークとの面談をキャンセルして、計画も全て取りやめだ。

その考えにザリーナは負けそうになる。弱い学生時代の自分に戻った気分だ。クラスメイトに気にいられるために自分を変えようとしたあの頃。自分のような人間でもドキュメンタリー映画の監督になれるか進路指導教員に尋ねたあの頃の自分に。

彼女はまたメモに目を移し、逮捕後に撮影されたクラークの顔写真のコピーを見た。その目は彼女を見返している。

ここで止めるわけにはいかない。彼に理由を聞きに行かなければ。心の平穏を取り戻すために。

乱気流が止み、胸の締め付けが和らぐ。呼吸も少し楽になった。しかしザリーナはどこか気を抜くことはできない。自分は新たな乱気流に巻き込まれるのだろう。ヘルシャー刑務所で待ち受ける物によって...

 

ザリーナ・カッシル基本情報

項目 内容
入手方法 ・DLC「ChainsofHate」
値段 ・720円(PC版)
・785円(CS版)

【ゲーム内ストア】
・250オーリックセル
・4500シャード
固有パーク オフレコ
おとり
人々のために