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【DbD】アーカイブストーリー「アーカム邸-虚無の影」【学術書19】

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・学術書19のアーカイブストーリーについて知りたい!
・アーカム邸の話を教えて!

と学術書をクリアすると解放される、アーカイブストーリー「アーカム邸-虚無の影」について記載しています

マッチングの待ち時間などにお読みいただければと思います。

 

 

学術書19で解放されるアーカイブムービー

youtu.be


物語と一緒に解放されたムービーになります。こちらも併せてご覧ください。

学術書19で解放されるアーカイブストーリー

アーカス10 190

真っ暗闇の中、私は遠くに輝く光に引き付けられ、その正体を探ろうと近づいていった。そして、その洞窟の口がサッと閉じたときに初めて自分がヘマをしたことに気づいた。バルザガールの中に入ってしまったのだ。

虚無に住む巨大ミミズバーラが書いたシリーズの最初のほうに出てきた生き物だ。彼の物語で生存者たちはよこの巨大ミミズを捕獲しようとしていた。こいつの血を間に合わせの車や装置の燃料として使うために。

幸いにも、同じようにミミズの中に入ってしまった生存者が泡立つ酸の中で苦痛に満ちた死を迎える前に剣を見つけて抜け出した話を覚えていた。

そして話にあったように急いで周囲を見回すと斧が目に入った。大急ぎで骸骨の手からその斧を引き抜き、胃の中に私を引き込もうと消化管から伸びてきた巨大な巻きひげを切り落とした。そしてピンチを切り抜けたあと、その特殊な成分を分析するために巨大ミミズから血のサンプルを採取した。

正直なところ、自分がまだ生きているのが信じられないくらいだ。これまでも調査のおかげで何度も九死に一生を得てきた。

物語から得た、とりとめのない知識に何度助けられたことだろう…

その数はもう思い出せないほどだ。

深夜0時20分

スリンが目覚めると周囲はほぼ真っ暗闇だった。濃い霧の壁に引き込まれたことはなんとなく覚えている。グリーンビルの映画館や下へ伸びる螺旋階段のこと、そして、馴染みのある声が自分に呼びかけたことも・・・彼は奇妙な失踪事件を調査中だった。ポッドキャストの配信者や、家族を捜索中だった親たちが忽然と姿を消していたのだ。彼はその調査でグリーンビルの映画館にたどり着き、そして今、何が何だか分からないこの奇妙な世界にいた。

スリンは震える脚で立ち上がり、頭上で飛び交うカラスの群れを見上げた。そして周りを見渡すと、食肉搬送用の太いフックがゴツゴツとした木に吊るされている。そのキラリと光るフックにスリンが気を取られていると、背後で小枝が折れる音がした。そして次の瞬間、身をかがめた彼の頭上をかみそりのような鋭い爪が通り過ぎた。ガーゴイルのような巨大な生き物が近づいてくる。彼は後ずさりした。その怪物が止めを刺そうと爪を上げたそのとき、クラクション音が暗闇に鳴り響いた。怪物はシューと音を立て、音のしたほうを向いたが・・・

すでに手遅れだ!

フロントグリルにスパイクやナイフを装備したミニバスがその生き物にぶち当たり、その身体を粉々にした。スリンが血塗れになったフロントガラスに目をやると、血がワイパーに拭き取られ、ガラスの向こうにグレイス、そしてヘイリーの姿が現れた。その顔は彼の記憶よりも若く見える。彼女の横には行方不明だった義理の兄ジェイデンがいて、他にも彼女のビデオやポッドキャストに出ていた顔が複数見受けられる。よかった。彼らは大切な人たちを見つけたんだ…

でも一体どこで?どこで彼らを見つけたんだ?彼らはどこに連れていかれたんだ?自分は...どこに連れてこられたんだ?

次から次へと質問が浮かんでくる。しかし自分が引き込まれたこの地獄の正体を本当に知りたいのかも分からない。彼の頭は今にもパンクしそうだった。

何かを押しつぶすような音を立てながらバスのドアが開き、オリビアとショーンがバスに乗るようスリンに呼びかけた。その背後では恐ろし金切り声が響き渡っていた。  

偉大なるモーリス3


結局子犬たちとはそれが最後にはならなかった。子犬たちは私が怖がらせて追い払うのを何度も無視して、森の中を通り、牧草地を横切って、小さな町の外れまでついてきた。

私は暗闇に立ちつくし、遠くでホタルのように輝くオレンジ色の炎を見つめた。そして疲れ切った体で横になり、目を閉じて農場のことは全て忘れようとした。すると何か小さなものが脇腹を押し付けてくる。

目を開いて振り向くと、子犬たちが暖まろうと私の横で丸くなっている。

「離れるように言っただろう」

「うん」

子犬たちは順番にそう答えた。私はため息をつき、また目を閉じた。子犬たちに言い返す気力はなく、おやすみとだけ口にした。

その夜、私は母の夢を見た。その夢から目覚めたくなかった。その夢の中で生きたかった。私がようやく現実に戻ると朝になっていた。

子犬たちはゴミ箱から漁ったパスタや骨や他の物をかじっている。私は腐ったリンゴをいくつか食べた。私は食べ終わると立ち上がって、犬のことは何も知らないし、犬をどう扱ったらいいのかも分からないと率直に伝えた。

すると子犬たちは、自分たちも馬のことは何も知らないから大丈夫だと答えた。まあ、どっちでもいいことだろう…

私が深くため息をついて次に何をすべきか考えていると、子犬の一匹が山に行こうと提案した。町では歓迎されないだろうから、町からは離れたほうがいいと言うのだ。多分その考えは間違っていないし、山に行くのも悪くないかもしれない。

子犬たちは山に向かって一斉に駆け出した。しかし私がためらっていると、その足を止めて一匹が尋ねた。

「どうしたの、ボズ?」

そして子犬たちは一斉に、一緒に山に行くよう私に懇願した。みんな私のことを「ボズ」と呼んでいる。農場にいた別のウマと間違えているらしい。はっきり言って自分はあの馬とは似ても似つかないと思うのだが…

山に行く途中、何度も自分の名前が「ボズ」ではないと説明したが無駄だった。しかし子犬が「ボズ」と呼びたいのなら、そう呼ばせてやろう。生きていれば間違った名前で呼ばれることよりも、もっと嫌なことはたくさんある。

とにかく…話を続けよう。山を登っていると、子犬たちが母親のことを話し始めた。すると、まるでねっとりとした蜂蜜に足を取られたかのように子犬たちの足取りが重くなった。親を亡くしたときに言えることは何もない。だから私は黙っていた。

ただ、子犬たちのお母さんと私のお母さんは今一緒に私たちのことを見守っていて、私たちの安全を祈っているとだけ言った。子犬たちは一匹ずつ私の言ったことに同意し、元気を取り戻した。そして子犬たちは自分たちはまだ名前をつけてもらっていないと言った。

母親はいい名前がひらめくのを待っていたと言うのだ。だから私は、彼らの母親がそうしたかったように、いい名前がひらめいたら子犬たち全員に名前をつけると約束した。その約束に子犬たちは満足した様子だった。そうやって山を登っていくと、休憩場所として使えそうな洞窟があった。しかし洞窟の入り口に近づくと、一匹の子犬が突然足を止め、中に入っちゃいけない、中には恐ろしい闇があると警告した。

彼の兄弟たちは洞窟の中に闇があるのは当然だと彼のことを笑った。しかし彼は首を振った。闇といっても暗い場所のことじゃなくて、あの年老いた農夫みたいな、何か邪悪な闇のことだと言った。そして、金や密造酒のために銃で撃ち合いをした男たちの話をした。私はその警告にも関わらず、子犬たちに入り口で待つよう言ってから、洞窟の中に入った。暗闇に足を踏み入れると、すぐにイヤな匂いに囲まれた。

いや、匂いではない。鼻をつくような悪臭だ。あまりの悪臭に内臓がひっくり返るようだ。私は気を取り直して、足を前に動かした。慎重な足取りで上から差し込む光と影の中を進む。

そして小さな空洞に入ると悪臭はさらに強くなった。そこには銃弾の穴が開いた容器があり、そこから密造酒が滴り落ちているそして恐ろしい光景が目に入った。あの子犬が話した通り、そこには腐った死体と血に染まった紙幣が散らばっていた。

私はゆっくりと後ずさりし、来た道を戻った。あの子犬には、どうしてこのことが分かったのだろう…結局、その答えが見つかることはなかった。その代わり、彼の名前は見つかった。

私は彼を「トラブル」と名付けた。

彼自身がトラブルだったからではない。彼は不気味な予感を感じて、いつも差し迫るトラブルを察知できたからだ。  

赤鶴物語。9人の失われた世界


咲は黒い岩で覆われた山の前に立っていた。彼女の足元には何百もの黒焦げの死体が転がっている。それは失われた世界に入ろうとし、悲惨な最期を遂げた不運な探求者たちだ。

咲は手元の地図とシンボルを見つめた。それは、この生き地獄から抜け出す方法を見つけようと終わりのない旅を続けるうちに見つけたものだ。そして悲しそうにため息をついた。

どうすればいいのか分からない。

彼女はあの友だちがまだ一緒だったらいいのにと思った。彼なら何か考えが浮かぶだろう…どうすればいいか分かるはずだ。彼はこの邪悪な世界のことを彼女よりも深く理解していた。彼なら正しいシンボルを選んだか、正しい順序で並べたか分かるだろう。

二人は過去のこと、集めた話やメモのことをよく話し合ったが、彼はいつもどの部分が重要で、どの部分がそうでないか分かるようだった。

しかし、彼はもう咲のそばにいない。その事実を変えることはできなかった。彼女はため息をつき、骸骨の手から石を取り上げ、目の前の壁に一連の9つのシンボルを刻み始めた。彼女はその一連のシンボルを9回刻み込み、その複雑な模様を見つめながら、何かが起こるのを待った。

しかし何も起こらない。少なくとも自分はまだ生きている…それは彼女がシンボルを正しい順序で刻み込んだことを意味していた。彼女はふと、ある物語のあるシーンを思い出した。彼女は深く息を吸い込んでから息を止め、家路へ続く入り口を思い浮かべて壁にその息を吹きかけた。

すると模様に命が吹き込まれたかのようにシンボルが光を放ち、突然地面から白い煙のような霧が立ち上がって咲を包み込んだ少しするとシンボルは消え去り、霧も消えて、山の中心へと続く入り口が現れた。彼女は信じられないという顔でその入り口を見つめた。

永遠と思えるほど長い間、この瞬間を待っていたのだ。彼女は慎重に足を進めて前かがみになり、その入り口の向こうに見える空洞を見つめた。そこには白い霧の海に消えていく細い橋が見える。咲はゆっくりと山の中に入り、木の橋を渡り始めた。巻きひげのような白い霧が襲い掛かるように両側からまとわりついてくる。

突然、過去に聞いたあらゆる音が四方八方から鳴り出した。恐ろしい音。ひどい音。泣き声。叫び声。金切り声。生きているうちに引き返すよう警告する、母親の声さえ聞こえた。

咲は気持ちを落ち着かせようと、立ち止まって目を閉じた。深く息を吸い込んで、ゆっくりと恐怖と疑念を吐き出す。地獄のような不協和音が聞こえなくなる。彼女は目を開け、霧の巻きひげがまとわり続ける中、ほとんど完全な沈黙に囲まれながら足を進めた。

そして何時間も、いや、おそらく何日も歩き続けるうちに、終点にたどり着く前に死んでしまうだろう、そう思うようになった。もしかしたら終点すらないのかもしれない。おそらく橋は永遠に続くのだろう。

これもまた自分に課せられた試練なのか…咲は拳を握りしめ、絶望に満ちたうめき声を上げた。この生きた牢獄は、こうやって自分の恐怖と苦痛を糧にする。しかも、ここから抜け出す望みはない…彼女はしばらくの間、その場に立ちつくした。体中の筋肉がこわばり、霧がそれにまとわり続ける。ある種のエネルギーが高速で振動する大きな音が彼女を苦しめる。

これまで経験したことのない感覚だ。

この旅を続ける術は思い浮かばない…

しかしそのとき、彼女はあることに気づいて落ち着きを取り戻した。どうして早く気づかなかったのだろう。それはずっと自分についてきていたのに。

この霧は...彼女に襲い掛かっていたわけではない。

霧は…彼女を試していた。

合図を送っていたのだ。

そう気づいた咲は、思わず声を上げて笑った。あの霧は入ってくるなと警告していたのではなく、入ってこいと招いていたのだ。

今思えば、それがはっきりと分かる。そして霧は、咲が前に進むのを防ごうとしている。

なぜなら...彼女は間違った方向に進んでいたのだ!咲は目を閉じて雑念を払い、響き渡る音とともにサッと刀を抜き、頭上に高く掲げた。そして橋めがけて思い切り刀を振り下ろした。

次の瞬間、彼女は足元の世界が崩れ去るのを感じた。

~おしまい~