のん DbDLab

【デッドバイデイライト/dbd】の知っトク情報をいち早くお届け

【DbD】クラウンのアーカイブ物語を見てみよう「学術書Ⅷ」【デッドバイデイライト】

f:id:Rainbow_Color:20200919001636j:plain
のん

こんにちわ。のんです。
本日は「学術書Ⅷ」で解放される「クラウン」の背景物語のご紹介です。

ブックマーク(お気に入り)お願いします。

 

 

【DbD】クラウンのアーカイブ物語を見てみよう「学術書Ⅷ」

f:id:Rainbow_Color:20210826104121j:plain

ハントレスの手斧で生存者6人ダウンさせるチャレンジが難しかったけど、なんとかクリア出来ました!

クラウン固有パーク

パーク名 解放レベル 優先度
まやかし 30 ★★★★★
ピエロ恐怖症 35 ★★☆☆☆
イタチが飛び出した 40 ★★★★★

クラウン詳細はこちら

 

混沌の指 記憶3559

もう終わりにしよう。クソ野郎を殺してやる。今すぐにだ。ジェフリー・ホークは動き出す。トレーラーの角から回り込む。目を細めると、柔らかい地面に残された足跡を発見する。ビンゴだ。腹が地面を抉るように体勢を低くする。300ヤードほど離れた場所にあるサーカスのテントから群衆の歓声が上がる。

ジェフリーはその騒音で自身の立てる音を隠す。そして視界に入った。獲物の影だ。集中しろ。大虐殺のお祭りだ。体重を後ろへと傾けて、跳びついた。ズタズタにしてやる、クソ野郎!アライグマを掴み、ゴミ箱から引き剥がす。ジェフリーとアライグマは地面に叩きつけられる。ゴミが地面に散らばる。割れたガラス、タバコの吸い殻、アメリカンドッグの食べ残しなどの上を転げると、鋭い痛みと鈍い不快感に襲われる。

二度とゴミを漁れないようにしてやる!アライグマは身をよじり、空中を引っ掻き回すとその爪が重厚な肉に食い込む。ああ、クソッたれ!ジェフリーのアライグマを掴む手が緩むが、何とかフサフサの尻尾を掴み直す。守勢に立たされている。獣を投げ縄のようにグルグルと振り回す。そしてその手を離した。アライグマは宙を舞い、驚異的な高さへと達した。

金切声を上げ、脚をバタバタさせる獣のシルエットが満月の夜空を横切る。下へと弧を描くと...安全に木の中へと着地した。地獄に落ちちまえ!怒りの唸り声を上げると、アライグマは木々の中へと逃げ去った。

消えろ、毛むくじゃらめ...またゴミを漁ったらお前の腸で動物の風船を作ってやる。ジェフリーは血の汚れをズボンで拭う。トランペットのけたたましい音が、遠くのテントから夜空に鳴り、響く。アクロバットの演目が始まっている計画を忘れてしまうところだった。まだこの夜に希望はある。

記憶3560

ジェフリーはサーカスのテントの中へと駆け込む。予感が血管を通じてざわついている。観客席の後ろに立ち、騒ぎ立てる間抜けな群衆の目を避ける。誰の目も空中ブランコの演者に釘付けだ。

ハハ、想像すらしてないだろうな!予測できないものこそが最高のコメディであり、ジェフリーだけがその落ちを知っている。1時間前に、空中ブランコに油を塗っておいたのだ。

スポットライト、ドラムロール、演者が空中を舞う。次のブランコを掴むと、おっと――滑り落ちてしまうということだ。下へ、下へと...グチャッ。唐突で爽快な骨の折れる音もあのグチャッという音には適わない。あの音こそが価値をもたらすのだ。熟れたトマトを壁に投げつけるような音。

すると、沈黙が訪れた。100人もの人々が衝撃を受ける。脳内でトラウマが形成される。静寂は女性の叫び声で破られ、他の者もそれに加わる。ジェフリーはもう我慢できない。大声で笑い転げ、歓喜で喉を詰まらせる。この騒ぎの中では誰にも聞こえない。群衆の半数が出口へと詰め寄る。空気を求め、吐き気を催し、気付けの酒を渇望する。

なんて有様だ!ジェフリーは、ケタケタと笑う。涙を拭い、そしてーーおやおや。視界がかすむ。無数の指が目の前を通って行く。何百本もある。ジェフリーは今や駄菓子屋の中の子供だ。無し限の可能性がそこにはある。

記憶3561

ジェフリーは決めきれず、動けないでいた。群衆が目の前を駆け抜けて行く中、一人一人の手を見立てる。長い指、がっしりとした指、綺麗な指、醜い指。

さて、欲張るんじゃないぞ。一つだけだ。演者の事故をサツが嗅ぎまわるはずだ。彼の注目に値する若い女性を見つける。普通の拳より滑らかだ。

どんな味だろう?
りんご飴のような味かな?
または...真鈴か?
なぜ真鍮?

懸命に思い出そうとすると記憶が蘇る。似たような指をしていた1年生の教師が安物の指輪を身に着けていた。ジェフリーは生意気だったが、彼女は厳しく当たりすぎていた。幸福ホルモンが弾け、脊柱をくすぐる。あの教師の代役をどのようにして仕留めようか?頸静脈へ鉛筆を一突き?馬鹿げている。ありきたりすぎる。皮肉が利きすぎている。だが、漫画のようにシンプルで満足感もある。

待て――あの太っちょの男の丸々とした指はどうだ?針で一刺しすればすぐ弾けるソーセージのようだ。車に犬の糞を投げつけたら怒鳴ってきた郵便配達員を思い起こさせる。クソ野郎。ガキンチョの悪戯だったんだ。あの指をこんがり焼いてそこらの犬ころに食わせてもいいな。妄想が止まらない。悪意の正当化。

そして…ジェフリーは見つけた。これだ。身震いし幽霊を見たかのように後ずさりするが、同時に惹きつけ、られ目を逸らすことができない。ずっと探していた指。ずっと自分のものにした。いと思っていた指。その指の持ち主は馬鹿げた口髭をたくわえた男だ。見つけた。あれこそが混沌の指だ。

 

記憶3562

ジェフリーの視線は口髭の男の指に釘付けだ。男が近くを通り過ぎる。関節から混れ出すアルコールが染み込んだ汗の味がわかるほど近い。同じような指を知っていた。別の人生で。サーカスの前に。

ジェフリーは7歳、ベッドルームでプラスチックの兵士で遊んでいる。それを壁に投げつける。歯が痛むまで頭を噛み締める。だが、突如混沌が目を覚ます。父が居間からけたたましい声で怒鳴りつけてきたのだ。

ジェフリーはクローゼットに身を隠す。父が近づいてくる。廊下を踏み鳴らす音が一歩一歩と大きくなる。隠れるんだ!汚れた服の山の下に潜り込み、目を閉じる。クローゼットの扉が乱暴に開けられた。

安物のビールの香りが雪崩込み、大きな手がジェフリーを掴み、引きずり出す。なぜだ!なぜだ、このクソガキ!ブランソンはジェフリーがクソッタレた犬を蹴ったと言う。本当か?ジェフリーは恐怖のあまり頭に浮かぶ言葉を口に出すことができない。

本当だ。あの臭い犬ころを思いっきり蹴り飛ばしてやった。なぜかはわからない。反動みたいなものだった。そんなに難しく考える必要はない。そうするしかなかったんだ。

父は指をジェフリーの顔に押し付ける。答えろ、この間抜けめ!お前に構ってる時間はないんだ!指だ。太く、奇妙なほど真っ直ぐだ。突起から突起にだらしない皮がぶら下がる拳。さらに特徴を付け加えるような欠けた爪。母さんにすら嫌われていただろうよ。聞いてるのか?

ジェフリーは父の目を見ることができず、妄想に逃げ込む。指を切り落としてしまえ、ジェフリー!父を泣かせ、血を吹き出させてやれ。指を顔に突き返し、て笑ってやるんだ。笑え、ジェフリー!父の顔は見る見る赤に染まり、怒りで爆発しそうだ。何が可笑しい?お前は道化師か?笑うのをやめないと酷い目に遭うぞ。ジェフリーは折檻を恐れるが、血みどろな妄想を頭から追い出すことができない――ただ笑い続けるしかなかった。

ジェフリーはテントの周りを群衆が押し合いへし合いする中、口髭の男の指を観察する。その手には太く、奇妙なほど真っ直ぐな指。突起から突起にだらしない皮がぶら下がる拳。そしてもちろん、欠けた爪もある。本人のものではないが、畜生、こいつは上等なもんだ。

記憶3563

ジェフリーは口髭男とその薬指から目を離さず、群衆の中を突き進む。女を押しやり、男を無理やり押し退ける。邪魔をするな、馬鹿どもめ。誰もが演者の死に動揺し、道化師の不作法を気にすることもない。誰かが思い出すのも数日はかかるだろう。あの道化師は本当に女性の顔に肘打ちしたのか?ジェフリーは口髭男がフェアの敷地を歩いて行くのを見つける。テント、観覧車、そして売店も明かりを落としている。今夜は店仕舞いだ。揚げ物やポップコーンの香りがまだ濃く、漂っている。

口男が群衆から離れた。完璧だ。取り掛かるぞ。ジェフリーは物陰に身を隠す。大柄な体格や明るく派手な服装にも拘わらず、自然に影の中に溶け込む。ゴミ箱を漁るアライグマへの怒りはなくなっていった。この夜に生きている生物はただ一つ。その名はジェフリー・ホークだ。

記憶3564

狩りが始まった。ジェフリーの人生が輝く瞬間。怒りと憎悪は薄れ行き、数分だけだったとしても安寧の中に生きることができる。深い闇の中を歩いても買いたり速度を落とすことはしない。確実に、しっかりと歩んでいく。

この瞬間を覚えていたい。難しくはない。魅力的な指を持った男一人だ。そしてその男を殺す道化師が一人。まるでそれがすべての歴史、存在することのすべてであるかのように考える。拭い去るんだ。嫉妬、裏切り、欲、借金取り、やかましい隣人、夜に吠える犬、男を騙す女、終わりのない車の列、嘘が詰め込まれたスーツケース。

圧倒するものをなにもかも消してしまえ。それらを繋ぎ止める痛みを一一関わりたくない、そもそも不向きなのだ。単純なこの瞬間だけを残せ。男、道化師、そして殺人。足の下で小枝が折れ、ジェフリーは静寂から引き戻される。30歩ほど先の口能の男がミーアキャットのように直立し、懸命に辺りを見回す。何かがいることに気づいた。視界に入らぬ何かが。

もし....?誰かいるのですか…お願いです…何が起きているのか分からなくて。ジェフリーはクスクスと笑う。俺にも分からないのさ。

 

記憶3565

ジェフリーは影の中に身を潜めながら、口髭の男へと近づいていく。素早く、音もなく...ほとんど音もなく。袖を捲し上げ、大量の灰を地面に吐き出す。息が切れる。タバコと酒が欲しい。駄目だ、動き続けるんだ。綿あめの売店を通り過ぎ、占い師のテントを回り込む。これ以上遠くに誘導するのは無駄だ。その時が来た。道化師の登場だ!

ジェフリーは影からゆっくりとその姿を現す。巨体、がっしり、ドーランまみれ、馬鹿げた縦じまのコート、水玉、継ぎ当て。そして刃、単純でありながらも美しい。必要なのはそれだけだ。

口髭の男は豚のように金切声を上げると小走り、で逃げ出した。すべては計画通り。ポニーの厩舎と見世物ショーの先へと追い詰め―退路を断つ。逃げ込む先はお化け屋敷のみ。ゆっくりと楽しんでやろうじゃないか。口髭の男はぼろ小屋の方へと駆けて行く。赤いペンキにまみれ、安い作り物の知蛛の巣が絡まっている。だがそこで一一男は進路を変える。

お化け屋敷からは逸れ、だめだ、そこは――友情のびっくりハウスへと向かっている。どんな化粧でもジェフリーの不快な表情を隠せない。観念して深いため息をつく。ジェフリーはピンクとブルーで塗装された建物の前に立つ。笑顔の試験像、そして熊がトゥーン調で描かれている。正面に置かれた標識にはこう書かれている。

「入場料50セントーーたくさんの安全でフレンドリーな遊びが待っているよ。」なにもかも呪われちまえ。

記憶3566

暗闇。ジェフリーには口髭の男が上のほうでドタバタと動き回るのが聞こえるが、何も見えない。紐に引っかかり、壁にぶつかり、出口を探している。ビンゴ。色とりどりの光が男を照らす。楽し気な音楽が建物を満たす。

トゥーン調の機械仕掛けの犬が死んだプラスチックの目でジェフリーを見つめる。友達になろうよ。ジェフリーは犬の胸部へ強烈な蹴りをお見舞いする。友達にな、な、な、なーー。

先を急ぐぞ。ジェフリーが廊下に辿り着くや否や、テディベアのパレードに不意に襲われる。トゥーン調の機械仕掛けの動物達が壁からせり出し、歌い、シンバルを叩き、フルートを鳴らす。少なくともその真似事をしている。耳障りな音楽が上のスピーカーから響き渡る。

ジェフリーは突進しながらビリー・ベアとディングルズに肘打ちを食らわせ、ラッフィーの首に刃を突き立てる。テリー・ティックルが伸ばした腕と絡み合う。ポッポの下あごを打ち砕く。気が付いたら腰までボールプールに浸かり、風船の森の中を突き進んでいた。

そして、そこで口髭の男を見つけた――英国兵の服を着た機械仕掛けの虎の足元に隠れて、いた。クソッタレ...サー・カドルパスの後ろからさっさと出てこないと余計に痛めつけてやるぞ。

口髪の男はイチかバチかの脱走を試みる。ジェフリーは内ポケットより寸劇のトニックを取り出す。少しばかり振って混ぜると、投げつけた。ガラスが砕ける。濃い煙が口髭の男を包み込む。男はよろめいて咳き込み、混乱して辺りを見渡す。脚は片方ずつが別の方向に進みたがっているようにぎこちなくバタついている。ジェフリーは間抜けな男の側頭部に一撃を食らわせて、失神させる。さあ、家へ帰ろう。

記憶3567

口髭の男はジェフリーのトレーラーの隅でうずくまっている。泣きながらベラベラと言い訳するも、ジェフリーの耳には入らない。

彼の目に映るのは指...そして、口髭男の足元にできた水溜まりだけ。ジェフリーにはそれがどういう意味か分かっている。生き延びる最後のチャンスに気づいた男は、戦うか逃げる意欲に沸いたのだ。しかしジェフリーにはどうだっていい。すでに自分が勝利したことは分かっている。

混沌の指は、彼の指ぐらいすばらしい。父親の記憶はすでに変わりつつある。大柄で怖そうな男が頭上にそそり立ち、怒鳴っている―いや、そうじゃない。考えるんだ、ジェフリー。そいつは弱くてだらしないアル中で、どもりながら不明瞭な言葉を発していて、自己管理もできない哀れな男。

爆発だって?そんなものは、強い男を下手にまねたヘタレの口髭男は飛び上がり、カウンターにある化学薬品の瓶に手を伸ばした。ありきたりだ。ジェフリーは大声で笑いながら男の首をつかみ、床に叩きつける。口髭男に全体重を乗せると、喉元を強く握りしめる。

薬品で遊びたいのか?これが混じり合えば何が起きるのかは、自分にも分からない。幻覚症状...高揚感・抑制できない腸内ガスの発生...それとも死?ジェフリーは口髭男の頭を何度も床に打ち付、けながら、これで終わりだと考える。どいつも最期には面白い声を出す。

そうだ、混合物に不確定要素を加えてみてはどうだろう?男はもう混沌を恐れなくて、いい。おそらく大丈夫だろう。それに、少しくらい楽しんでもらわないと申し訳ない。

最後のゲームをしたいか?
いいだろう、口髭男...ゲームをしようじゃないか。