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【DbD】エンティティの謎に迫る謎の人物「サニトゥス・アリオニス」の物語

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本日は学術書Ⅴレベル4をクリアすると解放される最後の物語。サニトゥス・アリオニスのご紹介です。

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エンティティの謎に迫る謎の人物「サニトゥス・アリオニス」の物語

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ブライト(ヴィゴ)と同じようにエンティティの謎に迫る謎の人物。まだ詳細は明らかになっていませんが、今後Dead by Daylightの世界に広がった、謎を解き明かす人物になるかもですね。

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私の身に起きた事は説明し難く、最後に過ごした数時間については、ほとんど思い出せない。もしかしたら数日かもしれない。目が覚めると、何本かの空っぽのウイスキーボトルと、屋上に散在する死体が目に入った。

 

現場からそう遠くない位置に、血で濡れた私の9番アイアンが落ちていて、蓄音機からは重々しいフランス語の曲が流れていた。都会での生活を歌ったものだが、私にはあまり縁のないものだ。

 

死体を1体ずつひっくり返してみると、私をこの地獄のような監獄に置き去りにした者たちに、どことなく似た顔をしていた。きっと同じ日の夕方に魔法で呼び出して、殺したのだ。

 

だが…9番アイアンで?奴らにはもっとひどい末路を想像していたものだが。この堕落した無礼者たちに、いつか償わせてやれる日が、来ることを夢見て、邪悪かつ創造性あふれるアイデアをしたためた日記まで書いたのに。

アーカス337

一見したところ、その終わりのない虐殺は、エンティティの破壊的な本能をいくらか満たすための行為に思えた。私の目にはより複雑かつ洗練された、神聖ですらある、還元主義的な歪みに見えた。

 

恐怖を通り越え、我々は流れる血と実感を伴う死によって生に触れることができる。それは最も深く、最も本能的な部分において我々を魅了し、高い中毒性を持った体験とも言える。

 

我々の血、あるいは、生命がエンティティに差し出された時、それはすぐに返ってくる贈り物のようでもある。それを元にまた、繰り返し恐怖が生み出されるのだ。その世界では絶え間なく、生と死が、死と生が入り乱れている一原初の存在の中で、血液が循環しているかのように。心臓から体中に行き渡り、腎臓を通って、再び心臓に戻って浄化されるかの如く。

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―――――新たな入り口が開かれた。

 

いつからだ?

正確な事はわからないし、そもそも私がいくら推測しても当てられた試しがない。書斎の扉を通って失われた、忘れ去られた世界へと足を踏み入れる。

 

そこには苔に覆われた石の家々が立ち並び、その入り口は、荷馬車や厚い木製の板、有刺鉄線に絡まった腐乱死体などで塞がれていた。

 

私は家々のそばを通りながら、そこに残存する記憶を眺めた。兵士たちが、高揚感を味わいたいがためだけに村人を剣で殺している。この世界の時代や場所は特定できないが、ここに元いた世界に帰るための入り口を開くヒントがないかと探し回った。

 

この数多の記憶のいずれかに、この忘れ去られた領域各所のどこかに、私を救済する答えがある。だが...一体どれなのか...皆目見当がつかない…

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クローデットの記憶がこれまで体験したどの記憶とも違うものである事を発見した私は、驚きと戸惑いを覚えた。人によっては、その記憶が彼女のものらしくないと言うかもしれない...だが...確かに彼女のものなのだ。

 

もしかしたら違う世界の、別のクローデットの記憶かもしれない。そうなると原初の存在には明らかに好みがあって、この宇宙を舞台にしたビュッフェから意図的に特定の魂を選出していることになる。

 

本当に別のクローデットの記憶かどうかは、記憶のサンプルをもっと精査する必要がある。だがひょっとしたら私自身が、彼女の実際の記憶なのか、彼女の創造の産物なのかの判定に苦戦しているだけかもしれない。

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私はこれを走り書きしながら震えている。その姿形を説明するのは難しいが、烏賊のような怪物たちが、この塔への侵入を試みたのである。

 

私の書斎や道具を破壊して探索し、実体化しようとしたのだ。私は出来るだけ長く足止めした後で、オーリスを始めとする貴重品を持って入り口に急ぎ、失われた世界に逃げ込んだ。

 

戻った時には塔はひどい有様で、書斎が激しく荒らされていた。床には怪物たちの死骸が横たわり、悪臭を放つ黒い血液が漏れ出していた。腐りかけた魚の臭いが、辺りに充満していた。

 

この怪物たちは一体何者で、誰が送り込んだのか。原初の存在が作り出した野蛮な怪物の他に、心当たりはない。私は悪態を吐きながら、何時間もかけてこの悪臭のする死骸を、窓から元の奈落へと投げて帰した。

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奇妙な衝動に駆られ、私は屋上に上がった。そして真っ暗な暗黒の中で、1本の蝋燭に火を灯した。蝋燭の火が消えた時、私は勢いよく屋上から飛び降りた。

 

確実な死に向かって飛び込んだのだ。

 

だがどういうわけか、まるで悪夢から覚めるかのように、再びベッドの中に戻っている状態だった。

 

自分が何を考えていたのかはわからない。

 

だが、わかったことは...死ぬという選択肢はない。

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―――――私はしばしば思いを巡らせた。

 

ここに囚われている者たちは、一度でもこの世界の説明し難い重要性について、立ち止まって考えたことがあるのかと。ここでは時空のみならず、死までもが否定される。一貫性もなければ、持続性もない記憶で出来た世界。

 

そこに住む者たちの記憶や信念が寄せ集まって出来た、夢の集合体のようなものだ。

 

中にはいくつかの点において、異なる側面がある世界が存在するかもしれない事、そして現実とは実のところ、私たちがこうあってほしいと願う姿であったり、あるいはそうであると信じ込んでいる姿なのではないかと、しばしば考えるに至る。

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うたた寝していたところを、精神が錯乱しているかのような金切り声と破壊音で起こされた。近くの窓に駆け寄ったが、無数の黒い霧が渦巻いているだけだった。

 

霧の中のものに生命が宿り、死を迎えたりする様子が並行して見える。まるでエンティティが病を患っているか、何らかのショックを受けているようだった。

 

荒れ狂う深淵の中で怪物たちが咆哮し、互いを引き裂く様子は、愉快であると同時にどこか落ち着かないものだった。私は9番アイアンを手に取り、亡霊が現れて襲ってきた時に備えてそれを構えた。だが事態はすぐに鎮静化した。

 

眠れなかった私は少量のウイスキーを叩って気分を和ませ、屋上でゴルフを楽しんだ。その間ひたすらあの忌々しい、原初の存在なるものに悪態を吐きながら、単に消化不良な宇宙の創造を目撃したにすぎない事を祈った。

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書斎に死体が転がっていたが、この数日の記憶がない。

 

死体はどれも頭のてっぺんから、足の爪先まで皮を剥がれており、顔は識別できないまでに殴られてドロドロになっていた。私はそれらを窓まで引きずって行き、彼らが誰だったのか、何故塔の中にいたのかと思いながら奈落の底へと突き落とした。

 

私が実体化させたのか?

人恋しさで作り出してしまったのか?

それともどこか、別の場所からやってきたのか?

彼らを虐殺したのは私なのか?

記憶の奥深くで自分を失うあまりに、短時間だけ別人になってしまったのか?

 

もしかしたら私が作り出したものではなく、エンティティが送り込んだ霧による幻の可能性もある。

 

時々霧の中に潜んでいるのが聞こえる、あの怪物たちのような。

アーカス5798

―――――どの出来事ももはや意味をなさない。

 

全てが謎だ。何もかもが混沌としていて、不鮮明だ。実体のない幻と入り乱れた記憶。どこまでが自分自身の思考なのかわからなくなっていたし、これまで調べてきた事と自分の記憶の境界も曖昧だ。

 

昨夜は記憶している中で最も恐ろしい殺人を追体験した。奇妙な喜びまで覚えたのだ...これ以上耐えられないというところで鏡を見ると、そこには自分の姿で、はなく、数十個の顔が互いに変形しながら現れたり消えたりしていた。

 

ありとあらゆる顔が現れるのに、自分の顔だけが無い。鏡を拳で叩き割った。手が裂けて、至る所に血が飛んだ。暗黒の恐るべき魔手から逃げおおせようとしているにもかかわらず、自分を見失っていくなんて。この身にはどこまで残酷な運命が降りかかるのか。

 

オーリスは私に、救済か破滅のどちらか一方をもたらすだろう。