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【エース・ヴィスコンティ-いちかばちか-】学術書Ⅳ「信念」背景物語【デッドバイデイライト】

こんにちわ。のんです。

本日は学術書Ⅳ「信念」のエース・ヴィスコンティの背景物語をご紹介していきたいと思います。

現在解放されいるレベル2をクリアすると、物語とショートムービーが見れるようになります。

【エース・ヴィスコンティ-いちかばちか-】学術書Ⅳ「信念」背景物語【デッドバイデイライト】

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隙間時間でお読み頂けると幸いです。

いちかばちか 記憶:2478

エースはスポーツバー「Uh, Ohs」に駆け込んだ。

総合格闘技のタイトル防衛戦を 観戦したばかりで、その興奮がまだ冷めていない。

軽量級の女性チャンピオン、ミカ・ジェームズが挑戦者を第1ラウンドでノックアウトしたのだ。

そしてエースは、また次のスリルを味わうためにやって来た。

友人のウォーレスの隣に座る。

何か見逃しちゃいないか?

ウォーレスは首を振る。

いいや....

今準備してるところ さ。

エースは声を出して笑う。

傑作だ。

男がどんぶり一杯分のナメクジを飲み込むらしい。

こんなバカげた賭けが横行する店は「Uh, Ohs」くらいだ。

ウォーレスはエースを肘で突き、賭けるように促す。

十中八九吐き出すだろう。

エースは間抜けとその前にあるナメクジ入りのどんぶりを見つめ、本能的にわかった。

こいつは本気でやるつもりだ。

総合格闘技の賭けで金を巻き上げたばかりだが、もっと巻き上げてやる。

エースは間抜けを注意深く観察して、尻込みしてしまわないかを確認する。

大抵の奴なら1匹目を飲み込もうとして嘔吐してしまうだろう。

でもこいつは違う。

こいつは自分が何をしているのかを理解している。

こいつは勝ち馬だ。

鉄板だ。

よし...

前回の賭けの2倍にしよう。


ウォーレスは頷きお前の負けだ、と言う。

エースはニヤリと笑う。

それはどうかな。

ナメクジを飲み込もうと用意している間抜けの後ろの方を見て、エースは 驚いた。

お決まりのトレーニングウェアを着たミカ・ジェームズが同じバーにいたのだ。

彼女はエースの方へ目をやる。

エースは着ていたファングッズのシャツを指差し、タイトル防衛を祝して親指を立てた。

だが彼女はビールを飲みながら 別のところを見ているようだった。

ウォーレスはミカを見ると、エースを肘で突いた。

お前なんか彼女に簡単にやられちまうだろうな。

エースは一蹴して言った。

その賭けはお前の負けだ、バカ野郎。体格も力も彼女の2倍はある。

ウォーレスは鼻で笑った。

10分...

いや...

5分ももたないだろう。

ウォーレスはただでかい口を叩きたいだけだ。

エースが反応する前にベルが鳴り、皆が静まった。

間抜けは、 ぬめった分厚いナメクジのどんぶりを持ち上げ、震える口へと運ぶ。

エースは息を止め、目を細めて、幸運のワニの牙を握りしめる。

勝利を確信しながら。

数分後には高笑いしながら銀行へと向かっているはずだ。

さあ、間抜けめ!

ナメクジ を飲み込むんだ。

記憶2479

エースには何が起きたのかわからない。

ウォーレスのことは見抜いていた。

エースの勝ち馬は握りたての寿司でも飲み込むかのように、一匹一匹ナメクジを飲み 込んでいった。

そして最後の1匹が口からはみ出ている状態で止めた。

生意気な野郎だ...

そいつはニヤリと笑いながら、飲み込む。

だが忌々しいナメクジが思った ように入っていかない。

エースには喉をぬるりと通る塊が見えた。

ずるりと入っていく...

しかし喉に引っかかりでもしたのだろうか...

瞬時に顔から笑みが消えた。

沈黙--

そして間抜けは苦しそうに身をよじらせた。

観客から不安の声が漏れる。

そして次の瞬間・・・

ナメクジが口から噴き出し、エースは全てを失ったことに気付いて頭をうなだれた。


ウォーレスは爆笑しながらエースの背中を叩いた。

言っただろう?

エースは何も言わない。

こうしようぜ...ミカ・ジェームズ相手に5分もったらチャラにしてやるよ。

エースはウォーレスの顔を見上げる。

俺が負けたら?ウォーレスは目を細めて言う。

お前の幸運のワニの牙をもらう。

エースはためらう。

ウォーレスはニヤリと笑う。

どうした?

体格も力も2倍あるんじゃなかったのか?

エースはミカ、 ウォーレス、そしてまたミカへと視線を移し、頷いた。

2分でノックアウトして、 彼女に酒を奢ってやる。

ウォーレスは笑みを浮かべ立ち上がり、クラブの店長に 賭けの手配を頼みに行く。

エースは立ち上がる。

どうせならチャンピオンに自己紹介してやろうじゃないか。

記憶2480

俺はいったい何を考えていたんだ?

エースはふらふらな脚でよろめく。

そうだ...

俺がバカだった!

ミカが歩み寄ってくる。

エースは右手で必死にパンチを繰り出す。

彼女は笑みを浮かべてそれをくぐって避ける。

続いて左手を振るう。

ミカが横へとステップしたかと思うと目の前が暗くなり、チカチカと星が見えた。

いったいどんな攻撃を?

わからない。

わかるのはまた尻もちをつかされて、目蓋がセ メントのように重いということだけ。

それを無理矢理こじ開け、タイマーを見る。

30秒。

まだたった30秒だなんて!

タイマーが故障しているか、時間そのもの が異常に遅くなってしまったに違いない。

クソッ!

ヤバい状態だが、ワニの牙を失うわけにはいかない!

何が起きているのかはよくわからないが、ミカがあらゆる面で自分を上回っているのはわかる。

ただし、根性と運だけは違う。

エースは ガクガクと震える脚で立ち上がり、10人くらい増えたように見えるミカのうちの1人にニヤリと笑いかけた。

10個くらいの時計に目をやり、目を細め、計算する。

あと4分...

俺ならできる...

 

記憶2481

観衆が叫び野次を飛ばす。

やれ!

そこだ!

倒せ!

エースはタイマーを見て、2分経 過していることに安堵する。

あとたったの3分だ。

ただ耐えればいい。

ミカをノックアウトするなんて考えは完全に消えた。

一発でもパンチが当たれば御の字だ。

髪の毛を掴んで下腹部を殴ってやれば引き下がるかもしれない。

しかし彼女は目で追えないほどの速さで動き回る。

脚がスパゲティのようにふにゃふにゃに感じる。

ミカはエースを腹を空かせた虎のような目で睨みつけ、回し蹴りを放つ。

エースはかがむ。

笑った途端に上から頭を掴まれ、強烈な膝が顔面に入る。

真っ暗だ。

次の瞬間には床で寝ていた。

星が舞っている。

観衆は声を合わせてカウントしている。

エースはカウント5で立ち上がり、腫れあがった唇で哀れっぽく笑みを浮かべた。

記憶2482

1分がまるで1時間のように...

1日のように感じる。

3分経ってエースはもう降参してしまいたかった。

だがプライドがそうさせない。

彼の中の理性は、ミカにもう 一本あばらを折られる前にやめろと言っている。

高笑いしながら銀行へ行くのではなく、病院に行くことになるということにも感づいているのだ。

しかし降参はできない。

降参はしない。

そして賭けにも負けない。

勝つことが死を意味していたとしても、絶対に勝つ。

その一瞬、何かの例え話をなんとなく思い出す。

可愛い女の子と一緒にストーブの上に座るんだったか、可愛い女の子がオーブンで料理するんだったか。

とにかく可愛い女の子とストーブの話だ。

エースは何もかも 勘違いしているが、それが時間に関する話だということは知っている。

ミカが彼の腫れあがった顔に拳を叩き込んでエースは後ろによろめき、そのまま崩れそうになる。

なんとかバランスを保ち笑みを浮かべようとするが、上唇と下唇が離れようとする瞬間にまた堅い床の上に横たわり、声を合わせてカウントを取る観衆 を見つめていた。

エースは転がってうつ伏せになり、再び立ち上がる。意識はも うろうとして、膝はスパゲティのようにふにゃふにゃだ。

俺を沈めたければそん なんじゃ全然足りないぜ。

記憶2483

既に折れている鼻に右パンチを2発。

彼女は明らかに負けたくないようだ。

ノックアウトしたがっている。

だがそうは問屋が卸さない。

エースがそうさせない。

根性を除くあらゆる面で彼女に劣る彼は、なんとか立っている状態だ。

ミカに笑いかけようとする。

痛くないぜ。

しかし痛いのが現実だ。

本当に痛い。

笑おうとしたその時、ヘッドロックを仕掛けられてしまった。

クソッ、なんて速さだ!

ミカはエースをジャガイモの袋のように振り回し、テーブルへ放り投げた。

テーブルが壊れる。

エースの胸部の何かもその時に壊れた。

あばらかもしれないと思うが、折れるあばらは残っていないのではとも思った。

起き上がり、なんとか笑みを浮かべると、彼女に向って突進した。

岩のように固い腕を掴み、壁に押し付け る。アドレナリンが体中を満たしている。

捕まえたぞ。

拳を顔に向かって突き出す。

ミカは横へと避け、エースは拳を石の壁に叩きつけてしまう。

そしてミカに 身体を持ち上げられたのを感じる。

彼女はくるりと回転し、エースを観衆の方へと投げ捨てた。

砕けた拳が腫れあがり、心臓が鼓動するたびにズキズキと痛む。

観衆がその場から散らばり、彼は床へと叩きつけられる。

何かが折れる音がした。

骨でなければいいんだが。

何もかもが歪んで見える。

立て!

そのまま寝てろ!

と叫ぶ観衆の声を、水中から聞いているようだ。

もはや何を言われているの かもよくわからない。

彼は立ち上がり、タイマーを見る。

口の中に鋭い痛みが走り、妙な空間があることに気が付く。

歯がない!

俺の歯はどこなんだよ!

辺りを見回すと、前歯が血と唾液の塊の中に落ちていた。

根幹まで付いたままで。

愉快に楽しんでいる観衆の方を睨みつけると、青ざめて恐怖の表情を浮かべるウォー レスが見えた。

その瞬間、ミカが突然彼の視界に立ち塞がった。

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テーブルの下へと逃げ込むエースをミカは足首を掴んで引きずり出す。

そして頭上へと持ち上げ、振り回した後にまた別のテーブルへと投げつける。

エースは立ち上がりミカの方へと向き直り、視界を正常に戻そうと頭を振る。

突進し、3つに見える頭のうちの1つに左パンチを放つ。

ミカはそれを潜り抜け、ボディに鋭い右 フックを入れると、もう一度強烈な右フックを放ちエースを床に叩きつけた。

エースは床を転げまわってゼエゼエと息を吐き、ボロボロになったあばらを感じ取る。

もう死んでいてもおかしくないのではないだろうか。

治療費のことなど考 えたくない。

治療?

治療なんて必要ない。

もう10年は医者にかかっていないし、 今だって当然必要ない。

身体は自然に回復する。

無理矢理立ち上がるが、下半身はもうほとんど感覚がない。

砕けていない方の拳で弱々しいパンチを放つ。

ミカはその拳を掴むと、指をぐちゃぐちゃに潰す。

そして無慈悲にも腕を掴んで、肘の関節を外した。

エースは口から血を吹き出しながら叫ぶ。

彼女は彼を殺すこと になろうともノックアウトさせるつもりだ。


エースはその時に気付いた。

...ミカ自身も賭けに参加しているのだ。

ふらふらと よろめきながらも、身体全体がエンドルフィンで満たされる。

「Uh, Ohs」の床は、ぐるぐる回っている。

タイマーを見ると、残り20秒しかないことに気づいた。

身体全体の骨が折れようとも、エースは勝つ。

この子ネコちゃんはもう何もできな いだろう。

のろのろと立ち上がると、血の滴る口でニヤリと笑う。

ミカはヤマネ コのようにエースに向かって突進すると、猛ラッシュを仕掛けた。

十数発殴られ猛烈なアッパーで再び床に沈められる。

観衆はそのままおねんねさせろとミカに声援を送っている。

だがエースは自分の歯を失おうともワニの牙を失うわけにはいかない。

一秒一秒が数分のように感じた。

ベルが鳴る。

終わった。

やっと終わった。

エー スは崩れ落ちる。

ウォーレスは新たに芽生えた敬意を込めて彼を見下ろしている。

手には大量の金が握られている。

この野郎...俺に賭けたのか?

ウォーレスはエースを助け起こすと、歯を渡した。

口の中に入れて、神経を保護しておけ。

病院に着くまでそのままにしておくんだ。

こいつは伝説になるぜ、エース。

エースは頭を振る。

大丈夫だ...

病院なんて必要ねえ。

ウォーレスは信じられない様子で笑う。

何言ってんだ...

病院に行くぞ。

歯医者と、あとは精神科もな。

 



本日は以上になりまーーす!


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