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【DbD】プレイグの記憶(物語)を覗いてみよう「学術書Ⅶ」アーカイブ物語【デッドバイデイライト】

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のん

こんにちわ。のんです!
本日は「学術書Ⅶ」で解放されるプレイグのアーカイブ物語のご紹介です。

 

【DbD】プレイグの記憶(物語)を覗いてみよう「学術書Ⅶ」アーカイブ物語【デッドバイデイライト】

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アーカイブの【吐瀉の惨事】放出1回の汚濁の吐瀉を2人かそれ以上の生存者に命中させる。これを2回行う。はクリア出来るしなかったのですが、1回達成した時にクリア判定貰えました。

プレイグアーカイブ物語

記憶4097

声が境界の先へと届かんことを。声が境界の先へと届かんことを。声が境界の...アディリスはこの台詞が一つの言葉になるまで繰り返す。同胞の使者たちと声を合わせ喚き散らす。声-境-届か....声-境-届か・・・石の祭壇の周りを13人の女性が取り囲んで知る。アディリスの詠唱は時が経つにつれて揺らいでいく。痛む喉だけが、彼女の貢献の証だ。その発声、その痛み。彼女は祭壇の上で拘束され、うつ伏せで身悶える全裸の男の存在を忘れかけていた。

 

高僧のハバンが手を掲げる。アディリスは他の使者達に倣い頭を垂れる。自分に思い出させる。痛みを抱け、海の山羊への生贄、水と創造の神。使者達が視界から消え、アディリスは祭壇の上の男の方へふらふらと歩み寄る。彼の血走った目からは涙が流れ落ちる。彼に安らぎを与えたい。神の愛を確信させたい。ともすれば祭壇から降ろしてあげて、これから味わうであおう痛みから救ってあげたい。彼女は子供に向けて見せるような笑顔を浮かべる。その犠牲の重要性を理解させできれば、喜びで笑うだろう。優しく、愛情を込めて、彼女は男の額に口づけする。

 

声が境界の先へと届かんことを。

記憶4098

"執行者"が前へと歩み出る。小さくしわだらけの男、その身は真紅の――いや、白いが血に染まったマントに包まれている。アディリスは頭を垂れて周りの囁き」に参加する。海と星々の中を泳ぎ進まんことを。執行者は祭壇に拘束された男を見下ろす。そして頷く。マントを開けると、その手には槍が握られている。武器を振り上げ...突き刺す!先端が拘束された男の腰を貫く。男は身体を反らして叫び、震え、身悶える。下半身は動かせず、尿が祭壇に漏れる。執行者は石の台に足を乗せ、槍を更に突き進め一一身の毛がよだつ何かが弾けるような音が聞こえる。悲鳴...雄叫び...哀願?それをさらに上回るなにか――表現できない。大きな傷口から椎骨が飛び得る。血が吹き出す。

 

胆汁がアディリスの喉まで上がり、彼女は嘔吐を抑えようと顔を逸らす。同胞の使者達は上を見上げている。賛美せよ!神々に栄光を!男の悲鳴以外何も聞こえない。彼の声は間違いなく境界の先へと届くことだろう。アディリスは自身を落ち着かせる。心のなかで聖典を復唱する。神々の計画を疑ってはならない。神々は人間の目には理解できない美を知っている。神々の計画を疑ってはならない。神々は...

 

信じるのよアディリス、信じるの!信仰により彼女は落ち着きを取り戻し、他の者達との祝賀に加わるが――ハバンの異変に気づいてしまう。顔を覆うのが遅すぎた。アディリスはその目から涙が流れ落ちるのを見た。その顔は・・悲哀に満ちているように見えた。

記憶4099

アディリスは祭壇に水を掛け、磨く。赤い円が明るく渦を巻いている...彼女が寺院の前に置き去りにされた日の太陽のように。息が詰まるような暑さ、焼け付くような砂で足が痛む。母と父...記憶の失われた欠片、ぼんやりとしていて、その代わりとなったのは....ハバンだ。堂々とした高僧達の中、彼の視線だけが温かい。アディリスが泣くとハバンを彼女を抱え上げ、フードを外す。中庭では彼は、彼女に神々の石像を触らせてくれた。リシャン、星々の守護者。オルタレス、砂漠の番兵。アティル・アレラ、人類の母——彼女を見守ってくれる神々だ。ハハンは彼女の教師となり、父となった。彼らの信仰のことを教えてくれた。政治により他の信仰が腐敗してしまったと信じ、追放された者達の集まり。生後の新たな見識を持ち、すべての神々を偉大なる創造主、海の山羊の元に統一させた。

 

彼女は彼の教育を導きとし、隷属に意義を見出し、苦痛とは愛であることを知って安寧を得た。慈悲の心を血塗られた生贄に繋げることに身震いをするが、疑いを取り除くように努力を続ける。しかし、何年か経ち彼女の信仰心が強まるにつれて、ハバンは別の方向へ変化していく。彼が聖典を読む声は途絶えてしまう。以前は堂々と神々への生贄の傍らに立っていた彼が、今日は苦悩を覗かせている

 

砂漠の太陽を暗間が嗅ぎつけたのだろうか?  

記憶4100

アディリスは中庭で座っている。ハバンはその向かいに腰掛けている。視線は二人共、間に挟んでいるゲームボードに釘付けだ。彼女は木のサイコロを振り、黒、い円盤のマスを進める。ハバンの駒のところへ辿り着き、それを脇に置いた。ハバンは反応しない。アディリスは彼の顔を覗き込む。可愛らしくとも、心配をしている表情だ。今朝の生贄は喜ばしいものだったんでしょう?神々は喜んでいるわ。えましょう。ハバンは少しだけ視線を動かす。うむ...讃えよう。冷たいそよ風、鳥の囀り、他には誰もいない。ハバンは中庭を注意深く見渡しているようだ。他に誰もいないことを確認すると、アディリスの目を見つめる。彼は良い人だ。友人だ。彼がいなければ世界は光を失う――

 

アディリスは試されているのではないかと疑う。彼女は何と言えばいいのかわかっている。何千回も聞いてきた台詞だ。神々の指示だったのよ。彼は今や海の山羊の傍らで泳いでいるわ。ハバンはゲームボードの方へと視線を戻す。アディリスの円盤を指で弾き、彼の駒をゴールまで進める。私の勝ちのようだね・・・神々の指示だったのだ。アディリスは椅子を引き抗議する。ハパンはボードをテーブルから跳ね除けた。ウルのルールを新たに記すべきだな。法令、処罰、窃盗、生贄を付け加えなければ。異論がある者にはその由々しき言葉を説教して叩き込んでやる。血塗られた海の山羊と呪われた神々の指示だったのだ、とな。アディリスはあまりの衝撃に頭を振る。思いも寄らない言葉の数々に彼女の思考は痛むほど揺さぶられる。これは...冒涜よ!ハバンの目の下が腫れ上がったように見える。そうだ、真実はしばしば冒涜となるのだ。

記憶4101

"美徳の日"が訪れる。恐ろしき罪を浄化するための、毎月の式典である。鐘が鳴らされる。アディリスと他の寺院の者達は集まり、膝をつく。額が冷たい石に触れる。少し前を覗き見ると"守護の乙女"が到着し、群衆の間を歩き回っている。運命に導かれ、罪人を探しているのである。彼女は待つ。床の傷を数えていると-叫び声が上がる。女性が嘆願しい咳と窒息するような声が聞こえる。アディ」リスが見上げると、女性が首元を掴まれ寺院の外へと引きずり出されて行く。そしてアディリスはオリーブブラウンのブーツが目の前に来ていることに気づき、はっとする。立て。立て!アディリスは乙女の視線に縮こまり、その開いた口からは熟れたナツメヤシの香りがすることに気づく。海の山羊の名の下に、お前が目撃した邪悪を白状しなさい。盗人、姦通者、冒涜者を示し、追放するのだ。肩が強張る。アディリスはハバンの顔を見る。彼女を育てた男の顔を。彼の優しい声...そして冒涜を扇動する声が聞こえる。迷いが彼女の心の中で極れ、固く結ばれる。ねじ曲がる。

 

何も...邪悪なことは目撃していません。神々の名の下に、私の目は純粋です。乙女はアディリスを観察する。毎秒がとてつもなく長く感じる。まるで現実を引き、伸ばしているようだ。そして--乙女は頷く。海と星々の中を泳ぎ進まんことを。乙女は振り向き去って行く。アディリスはありったけの力を振り絞り、その場に崩れ落ちるのを堪えた。

記憶4102

アディリスは祭壇の床から誇りを掃く。石床を急ぎ駆ける音が聞こえ、次第に近づいてくる。彼女が振り返ると、そこにはハバンがいた。いつもの優しい顔は引き塗っている。娘よ、かつての私を呪うがいい。我が子としてお前を迎え入れ、聖なる審判と天罰の概念を植え付けてしまった。今はお前が苦しんでいるのが見える。そのような概念に囚われそうになっている。お願いだ、私が教えたことは忘れるんだ。この寺院に撒き散らされた血から目を背けてはいけない。どんなに努力してもここに染み付いた恐怖を拭うことはできないんだ。

 

教義が彼女の思考を満たす。神々の意思こそが法律だ。誰も神を疑ってはならない。波に逆らう者は減する。彼女自身、言葉が出ないことに驚くが、ハバンはその瞬間を見逃さない。私はもう年寄りだ。この人生を無駄にしてしまったが、お前の人生を台無しにすることはできない。二週間後の夜、ここに来るのだ。共に偽りの物から抜け出そう。疑うのならば神々に伺えばいい。我が娘よ、彼らの沈黙こそがお前の求める答えなのだ。  

記憶4103

アディリスの心臓は動いている。しかしそこに空虚を感じる。虚ろな空間が彼女のむかつく胃に酸を垂らしている。痣だらけの膝で、彼女は神々に祈る。嘆願し、沈黙の叫びで答えを求める。何もない。風は穏やかなままだ。彼女は孤独だ。石に囲まれ、動かぬ神々の石像に見下されている。埃が中を舞い、彼女の頬に止まる。これまで信じてきたものの何よりも現実味があった。これまでの信仰、安寧が崩れ落ちていく。思考が安定しない。ただ一つ確かなことは、ここを去るべきだということだけ。彼女は立ち上がり、寺院を背にすると――

 

鳴き声が聞こえる!

 

頭の中のそのヒソヒソと言う声は不明瞭だ。フォークの刺さった舌から放たれたような言葉にならない言葉。だが彼女は感じることができた。絶対の真実を理解する。彼女は二度と孤独にはならない。二度と。

記憶4104

部屋へと戻るアディリスを恥が襲う。恐れ多くも神々を疑ってしまった。混沌とした囁きの中には痛み、怒り、そして血の渇望がある。償いを!彼女はローブを脱ぎ去り、鞭を手に取る。棘と銅の釘に覆われた粗雑な観を。償いを!力を込め、て鞭を振るう。棘や釘が彼女の背中の肉に刺さり、殺を引くと肉に食い込む。階み締めた歯の間から彼女は悲鳴を漏らす。誰にも聞こえぬように、声を喉の奥へと押し止める。償いを!またも鞭を振るうと、血飛沫が床に飛ぶ。皮が剥がれると共に激痛が走る。その皮は力なく意図のように垂れ下がる。覚悟を決め、何度も何度も血溜まりができるまで鞭を振るう。償いを!どれだけ血を捧げればいいのか?激痛に彼女の身体は悲鳴を上げる。彼女は鞭を落とし、ここから逃げ出す。ことを考えるがハバンに教わった教義を思い出す。苦痛こそが真の愛なのである。彼女は鞭を強く握ると、また振るうのであった。

記憶4105

アディリスから汗がベッドのシートへと零れ落ちる。寝返りをうつと、分厚いかさぶたが剥げ落ちる。精一杯力を込め、彼女は頭を上げて後ろから聞こえる音の方へと目をやる。ハバンだ。彼は濡らした布を手に、彼女の傍に跪く。話をする。力はないが、頭の囁きが代わりにその意思を代弁する。急かすような感情が彼女の思考に叩き込まれるように流れ込んでくる。冒涜者だ!ハバンは彼女の背中から血を拭いながら、耳に口を近づけて囁く。守護の乙女の仕業か?盲目な信仰の成せる業なのか?冒涜者が彼女の手を取ると、意識が朦朧としてくる。お前を失望させてしまった、我が娘よ。だが、もう大丈夫だ。力を強く持ちなさい。早い内にここから逃げ出そう。

記憶4106

アドリスは痛みを伴うことを知りながらも頭を天の方へと持ち上げる。神々の導きに感謝を捧げる。神々の囁きはまだ遠く、不明瞭だ。それでも威厳に満ち、感化される。彼女は心を開き、鳴きに身を任せる。彼女は守護の乙女の部屋へと大股で歩んで行き、制服を手に取る。誰にも違反が見つかることはないと自信に溢れている。神々は彼女の味方なのだ。テーブルに置いてある甘い香りを放つ乳香の香炉が彼女を惹き寄せる。彼女は手を望むがままに動かし、香炉をオイルとほんのりと明るい燃えさしで満たす。彼女は神々の意思を疑わない。いつの日にか糸は織られ、タペストリーが完成するのだ。神々を信じなさい、アディリス!

 

彼女は月明かりの中へと踏み出す。夕暮れだ。煙が彼女の身体の周りで踊る。裸足の足は、彼女を寺院の入口まで運んでいく。中を覗くと、彼女は影を通して食える高僧ハバンの姿を認める。指導者であり、父であり、冒涜者であるハバン。

 

彼の声が境界の先へと届かんことを。