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【DbD】ツインズの基本性能とおすすめアドオン&対策「Dead by Daylight」

 

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・ツインズについて知りたい!
・固有パークは?
・背景物語も教えて!

とDBDのキラー、ツインズについて詳しく知りたい方向けの記事となっています。

 

 

【ツインズ】特殊能力

基本ステータス

迫害の人生を送ってきた結合双生児、『ツインズ』と一心同体になれ。その体を理由に人々から迫害を受けてきた彼らには、血塗られた道しか残されていなかった。エンティティによって力を得た彼らは分離し、同じ獲物を追うことができる。

 

特殊能力『血の結束』を使って二手に分かれ、チームで狩りをする。2人は固有パークの【溜め込み屋】【迫害】【とどめの一撃】で生存者の行動を監視し、進行を妨げて、より効率的な狩りをする。

 

(姉)シャルロット

移動速度 4.6m/s 脅威範囲 32m
背の高さ 高い 難易度 難しい


(弟)ヴィクトル

移動速度 6m/s 脅威範囲 0m
背の高さ 低い 難易度 難しい

ツインズの特殊能力【血の結束】

血の結束

能力ボタンを押すとヴィクトルを解放する。アビリティ発動のボタンをタップするとシャルロットとヴィクトルの操作を切り替える。ヴィクトルは操作されずにいると殺人鬼の本能が発動し、彼の付近を歩行中または走行中の生存者のオーラがシャルロットに視えるようになる。ヴィクトルの甲高い叫び声を聞いた生存者は殺人鬼の本能に捕らわれやすい。ただしシャルロットが操作されている間、生存者はヴィクトルを潰すことができる。ヴィクトルは潰されると、一定時間が経過した後でシャルロットの体の一部として復活する。

特殊攻撃【飛び付き】

飛び付き

ヴィクトルを操作中にアビリティ発動のボタンを長押しすると飛び付きをチャージし、攻撃ボタンで解き放つ。飛び付きが命中した生存者はダメージを受け、持っているアイテムを落とす。ヴィクトルは、無傷状態の生存者にはしがみつく。しがみつかれた生存者はその間、衰弱、忘却、行動不能のステータス効果を受け、ロッカーへの進入と脱出ゲートからの脱出が不可になる。付近にいる生存者のオーラが視えるようになる。しがみつかれている間、生存者は払い除けアクションを完了するとヴィクトルを潰すことができる。飛び付きが外れた場合、ヴィクトルは一瞬だけ脆弱になり、生存者は彼を潰すことが可能になる。

 

【ツインズ】固有パーク

パーク名 解放レベル 優先度
溜め込み屋 30 ★★★☆☆
迫害 35 ★★★★☆
とどめの一撃 40 ★★☆☆☆

溜め込み屋

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発動条件 ・生存者がチェストにアクションを行うか、アイテムを拾った時
効果詳細 ・24/36/48m以内の生存者がチェストにアクションを行うか、アイテムを拾った時に通知を受け取る。
・十分な出現ポイントがある場合は最大2/2/2個のチェストが追加で生成される。
・チェストから見つかるすべてのアイテムのレア度が減少する。
効果詳細 『溜め込み屋』は使えるのか!?効果解説

迫害

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発動条件 ・発電機を破壊する
効果詳細 ・発電機を破壊すると、他のランダムな3/3/3台の発電機の進行度が後退し始める。これらの発電機のいずれかが修理中の場合、修理をしている生存者それぞれに難しいスキルチェックが発生する。迫害は120/100/80秒のクールダウンがある。
効果詳細 迫害を活かすなら!?効果解説

とどめの一撃

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発動条件 ・電機の修理が完了するたび
効果詳細 ・発電機の修理が完了するたびにトークンを獲得する。トークンを1個以上持っているとき、次の突進攻撃の距離が40/50/60%増加し、トークンを1個消費する。
効果詳細 とどめの一撃と相性の良いキラーはマイケル『突進距離最長です』

おすすめアドオン

アドオン 効果詳細

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森のシチュー

ヴィクトルの速度がそこそこ上昇する

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血塗れの黒頭巾

シャルロットが休止状態から復活するまでの時間が短縮される

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おもちゃの剣

飛び付きのチャージ時間が少し減少する

【ツインズ】おすすめ解説動画


【DBD】2人で1つの新キラー「ツインズ」の能力・固有パークを徹底解説!メメモリ&実戦も! #437【デッドバイデイライト】

 

こちらの動画はフォグ・ウィスパラーの「れぷちん」さんの動画となります。凄く分かりやすくまとめていらっしゃるのこちらのぜひ見て頂ければと思います。

 

ツインズ対策

ヴィクトルはうめき声で察知する

弟のヴィクトルは心音がありません。その代わりに常に「うめき声」を発しています。ヴィクトルの接近にはこのうめき声をしっかり聞き取る必要があります。うめき声が聞こえたら迷わずその場から離れましょう。

ヴィクトルを潰す

ヴィクトルを潰せるタイミングは下記3点です。

・飛びつき攻撃を失敗した後の約2秒間
・ダウンを奪った後の約2秒間
・ヴィクトル非操作時

飛びつき攻撃後の硬直時間はわずかな時間になりますが、タイミングが合えば高確率でヴィクトルを潰す事ができます。チェイス中ヴィクトルの攻撃が失敗したら積極的に狙って行きましょう。

板窓枠は効果的

対ヴィクトルでは障害物を挟んだチェイスは非常に有効になります。確かヴィクトルとのチェイス中は、窓枠を何回飛び越えても封鎖されないので、上手く利用していきましょう。

小さいオブジェクトでグルグル

対ヴィクトルでは、小岩や木など普段使わないオブジェクトがチェイスに役立ったります。ヴィクトルはチャージを溜めないと「飛びつき攻撃」を行う事が出来ません。しかもチャージ中は足が遅くなるので、小さいオブジェクトだとその間(チャージを溜めている間)に死角に逃げる事ができます。

ツインズの背景ストーリー

結合双生児のシャルロット・デ工とヴィクトル・デ工は、特別な心の絆で結ばれていた。17世紀、無事に生まれる可能性の低さを考えると、彼らがこの世に生を受けたのは奇跡とも言える出来事たった。しかし誕生直後から、迫害に苦しめられる2人の人生が始まる。ヴィクトルの下半身はシャルロットの胸部に結合し、脚は彼女の筋肉と内臓に絡みついた状態で生まれた。彼はシャルロットよりも小さく、それはまるでひとつの体ではなくシャルロットの体の付属品のようたった。出産時、金切り声を上げたのは赤ん坊たけではなかった。助産婦は悲鳴を上げて家から出て行き、魔女が悪魔を生んたと叫んた。こうしてシャルロット、ヴィクトル、そして母親のマドレーヌの狩りが始まった。



真夜中、3人の住処が闇をうごめく炎に囲まれた。突撃を命じる声が夜の静寂を破り、魔女狩りのハンター達が押し入ってきた。汚れた手の数々が双子を寝床から引きはがし、シャルロットは近づく者を-心不乱に蹴り上げた。マドレーヌは子供達の名を泣き叫んでいたが、突然その声が止んた。頭をこん棒で殴られたのた。ヴィクトルは捕らえられた鼠のような金切声を上げた。



バンター達の動きは素早かった。マドレーヌは魔術を行った罪に問われ、悪魔の子を産んたことがその証明であるとして有罪になった。数分後、ハンター達は無意識の彼女を木に縛り付け、足元を小枝やコケで囲んた。マドレーヌは意識を取り戻すと、子供達に背を向けろと懇願した。たがそれは許されなかった。ハンター達は無理やり、母親に火を点ける様子を双子に見せた。双子は母親のスカートに火が燃え広がり、音を立てて肉が焼ける臭いたけたった。残ったのは、燃えさしが立てる音と、吐き気のすが、悲鳴とともに消えていくのを見た。そして顔が泡立ち、よじれていくのを見た。焼かれた喉焦げていく様を見た。体から脂がしたたり落ち、顔が泡立ち、よじれていくのを見た。焼かれた喉が悲鳴と共に消えていくのを見た。そして残ったのは、燃えさしがたてる音と、吐き気のする臭いだけだった。


双子の内にある喜びや優しさという感情は、彼らの母親とともに死んた。檻に入れられ、古い木造の神殿に連れてこられた双子は、黒い服を着た秘密組織の人間に売り飛ばされた。ヴィクトルは近づく者に、まるで獰猛な獣のように爪を立て、噛みついた。彼の心を慰め、落ち着かせることができるのは、姉の抱擁たけたった。-方シャルロットは弟以外の全員を恨み、嫌悪し、弟を守ることに存在意義を見出していた。


神殿では異常な実験が行われた。残虐な実験もあったが、多くは不可解なものたった。ある日は命じられて灰色の小鳥の首を折り、その次に指から流れる血をバラの花瓶に入れさせられた。また1週間に一度、枕の下に湿ったブナの木を入れて寝かされた。そして繰り返される詠唱。黒いケープをまとった影が、決まった間隔で歌を歌い続けた。

 

 

やがて、最後の実験計画が決まった。ロープを着た2つの影が双子を神殿の中央に先導し、燭台で照らされた祭壇にシャルロットを押さえつけた。フードの下から皺たらけの老人の顔が覗いている。男は手を双子の額に当て、2人の頭蓋を慎重に調べた。そして輝く剣を抜きながら、「メメント・モリ」と呻いた。


シャルロットは弟を祭壇から降ろそうと、橫に転がった。弟は金切声を上げながら、懸命に腕を伸はし、燭台を倒した。火があっという間に乾いた木を燃やし、床に広がった炎が黒いロープに燃え移った。苦し気な叫び声が混乱を貫き、シャルロットを鼓舞した。シャルロットは地獄の中を駆けた。視界は黒連と燃え上がる炎で遮られていた。重く痛いものが彼女の肺を満たした。出口が見つからない。-歩進むごとに、熱に圧倒される。息ができすに、膝から崩れ落ちた。その時2人が目にしたのは、日の光と木々たった。シャルロットはよろめきながら必死に炎から逃れ、露にぬれた草地に出た。そして振り向かすに森へと駆け込み、倒れるまで走り続けた。


目が覚めたシャルロットは、ヴィクトルの手に触れようと腕を伸ばした。たが彼は動こうとしない。彼の体は、カなくシャルロットの胴体にぶら下がっていた。シャルロットは弟の顔を抱きかかえ、もう動かない悲しげな瞳をじっと見つめた。自分の皮膚を引っ張る弟の体、胸の空洞をつつく弟の足-慣れ親しんた感覚が、もう感じられない。ヴィクトルは死んた。


シャルロットは嘆き悲しみながらも、進み続けるしかなかった。黒マントと魔女狩りが辺りをうろついているかもしれない。弟の遺体を服の下に隠し、近くの町の下水道へ向かうと、そこを住処にした。外に出る時は大抵食べ物を盗むためたった。切羽詰まると家畜小屋に侵入し、豚の残飯で空腹を凌き、数年を過ごした。その間も、ヴィクトルの体は腐っていった。手足はじゅくじゅくと腐り黒くなっていったが、完全に腐敗することは拒んでいるようたった。まるで、また姉の血が彼の体を流れているようたった。命のない弟の体を守ることが、シャルロットの唯-の存在意義になった。たった独り残された家族と離れ離れになることを、彼女は拒んた。


十代に差し掛かる頃、シャルロットの人生は生き残りをかけたゲームになっていた。人間に対する憎しみは日を追うごとに増していった。自分の存在が認められることは絶対にないと身をもって知ったのた。盗みに失敗した時や逃げるのに必死たった時、いくら殺しても追手は止まない。そして彼女を「化け物」、「悪魔」、「魔女」と断罪する言葉も、止むことはなかった。人間の中でも最悪なのが、あの黒マント達た。彼らの狩りは永遠に続き、シャルロットは何度も住処を変え、逃げ続けなけれはならなかった。


こうしてシャルロットは、何年もの間を追手から逃げ、必要に迫られたら血を流し、夜は弟の体をあやすように抱いて過ごした。ある凍てつく冬の日、シャルロットの体は限界を迎えていた。食べ物もほとんどなく、逃げ込んた先にあった古ほけた小屋は、寒さを凌ぐのに何の役にも立たなかった。シャルロットは暖を取ろうと、鎌を手に、森の中に作ったたき火に身を寄せた。近くに黒マントが潜んでいることは知る由もなかった。小鼻に霜が付き、唇が淡い青色を帯びていくなかで、シャルロットは今まで経験したことのない何かを感じた。それは、死を受け入れることたった。目を閉じ、穏やかな死に身を任せる。すると静寂を引き裂くような、甲高い悲鳴と悪意が耳を貫いた。彼女の胸で痙攣して激しく揺れるヴィクトルを、濃い霧が取り巻いている。シャルロットが反応する間もなく、ヴィクトルは血の海を作りながら彼女の体から雪の上に落ち、走り出した。


シャルロットは死の淵から自分を引き戻し、弟を追った。弟の名前を呼びながら、脚が動かなくなるまで、森を走った。そしてついに追いついた。ヴィクトルが濃い霧の端に座り込んでいるのが見える。弟は顔を歪ませ、獣のような表情をして悲鳴を上げた。霧から現れた黒いフードの影が、彼の腕を掴み、押さえつけていたのた。シャルロットに静かに近付いていた平穏はかき消され、積年の恨みと激しい怒りに取って変わった。シャルロットは鎌を握りしめ、霧に向かって突進していく。弟に近づく者は誰であろうと、そのはらわたを引きすり出すと心に決めて。

~おしまい~

ツインズのアーカイブストーリー

永遠に一緒「記憶:6903」

一陣の風が森の木々の葉を揺らす。シャルロットは聖堂からできるだけ離れようと、西を目指していた。いくらか必需品を調達すれば、海岸に到達することができるかもしれない。いつか母から、海を渡って西へ...ここではない別の世界に行く夢を聞かされたことがあった。もしかしたら...シャルロットなら憎悪を募らせたこの地を離れて、新しい家を見つけられるかもしれない。


後ろで枝が折れる音がした。シャルロットは反射的にヴィクトルを胸に引き寄せると、そちらを振り返る。誰かがつけてきているのか?


シャルロットは先を急ぎ、やがて苔で覆われた丘にある村へと通じる、石の橋までやってきた。村に寄るのは危険が大きかったが、物資の補給をせねばならない。


シャルロットは、胴体に巻いたスカーフでヴィクトルを覆う。ヴィクトルは衰弱していて、動くことも、喋ることもままならない。あの黒マントたちが聖堂で、ヴィクトルに何をしたか....奴らはヴィクトルを変えてしまった。ヴィクトルに体力を取り戻してもらうためにも、食料と薬が必要だ。


村の狭い通りを歩いていくと、市場が見えてきた。行商人たちの店から必要なものを調達する方法は、母から教わっている。奴らの気を逸らして、運べる分だけ、を持って行く。そして、気づかれる前に、その場を立ち去る。安全第一ということだ...捕まったら、一巻の終わりなのだから。


薬草や軟膏を売っている行商人が、シャルロットの目に留まる。薬の確保は最優先だ。シャルロットは頭巾を被って顔を隠すと、ゆっくりと出店に近づいて行った。そして機が訪れるのを待つ。行商人が別の客を相手しようと背を向けたWに、シャルロットは品物に手を伸ばし、小瓶をいくつかひったくった。


次に、今の出店の裏にある果物の山が目に留まった。かなり危険だ...しかし、熱したリンゴの甘い香りにそそられる。シャルロットは、価格のことで口論をしている行商人のほうをちらりと見てから、しゃがんだ状態で、ゆっくりと男のそば、を通り過ぎた。


果物が入った籠に手を伸ばした時、その下に置いてあるものに目を奪われた。製されたチーズだ。シャルロットは大きな塊を掴むと、数個のリンゴとともに、それを鞄の中に押し込む。そして体勢を低くして出店の下を移動すると、来た道とは反対の方向へと出る。行商人は今、シャルロットの背後にいる状態だ。


急ぎ足で通りを下って行くと、物乞いたちがゴミを燃やしている場所に出た。ひどい臭いではあったが、火の温もりが心地良かった。


突如、何者かの手が、シャルロットの目に重くのしかかる。弓を持った背の高い男が、シャルロットを見下ろしていた。


顔には恐ろしい笑みを浮かべている。狩人たちがおまえの話をしていたぜ。おまえのおかげで、俺は金持ちになれる。


シャルロットが燃えるゴミの山を設とばすと、燃えさしが地面にぶち抜けられ、ワインでできた水溜まりに引火した。炎よりも早く、混乱のほうが人々の間に広まり、足で火を消そうとしている物乞いたちを、何人かの村人たちが押しのけていった。


騒動に乗じて、シャルロットは一目散にその場から逃げ出そうとした。ところが、恐ろしい形相をした村人に抱を掴まれ、一歩も動けなくなってしまった。動揺しつつ、シャルロットは鞄の紐を引きちぎり、その勢いで中身が地面に転がり落ちた。


その後、シャルロットは石の橋まで、全速力で駆けて行った。肩越しに村のほうを見ると黒い煙がうねっていた。シャルロットの胃が痛む。


一度だけ炎に焼かれた顔を見たことがあった。そして、頬が乾燥した葉のように、炭となっていくところも。


シャルロットはその記憶を抑圧するように、舌を噛んだ。もたもたしている暇は、ない。村人たちが追ってきているかもしれないのだ。


シャルロットは森を目指して走る。空気中から煙の臭いがなくなるまで、ひたすら走りつづける。

永遠に一緒「記憶:6904」

シャルロットは森の中のぬかるんだ場所に出た。このまま進めば、足跡が残ってしまう。今、そんな危険を冒すわけにはいかなかった。村人の誰かが彼女たちを追ってきているかもしれない。


足跡を残さないという意味では、川を通るルートのほうが安全だった。シャルロットは氷のように冷たい水に足を踏み入れる。ぶかぶかのブーツがしだいに水を含み、まもなく服が水浸しになった。唸る風が凍える体を鞭打つ。


氷水の中を数時間歩いていくと、壮大な滝の下にたどり着いた。ここで行き止まりだ。


頭上に台地が見えた。川と滝口の中間くらいの地点に、それはある。登るのは骨が折れるだろうが、決して不可能ではない。あの台地にたどり着くことができれば、追手の村人がきても、上からその位置を確認できる。何週間ぶりかにぐっすり眠れるだろう。


シャルロットが、自分のスカーフに包まれたヴィクトルを見下ろすと、とても白い顔をしていた。二人とも休息が必要だ。


シャルロットは滝を囲む岩肌を観察し、聳え立つ岩々に握れるところや、掴める、ところはないかを確認した。そしてヴィクトルを包んでいるスカーフをきつく締め、彼を定位置に固定する。


シャルロットは崖に手を伸ばすと、岩肌を掴み、片足を上げる。つづけてもう片一方の足も上げる。最初に腕に疲れがきた。右足を突出した岩に乗せると、体重をそちらに乗せ、筋肉を弛緩させた。だが、ぶかぶかのブーツが滑り落ちて頭が露出してしまう。腕の痛みを無視して産にしがみつくと、岩をしっかり踏みしめ、なんとかブーツをはき直そうと試みた。しかしその圧力でひびが入り、岩が沈む。


次の瞬間、シャルロットの右足の下には、空気以外何もなくなった。岩は崖から崩れ落ち、ブーツともども川の中に落下した。


シャルロットは腕を振るわせながら、その場を動けずにいた。指が一本一本、岩から滑り落ちていく。もうまもなく、彼女もさっきの岩と同じように落ちてしまうのだろう。死に向かって真っ逆さまだ。

シャルロットは呼吸が不規則になり、これで終わりなのかと考えた。


必ず助けると、ヴィクトルに約束したのに。いつか二人で自由になろうと。なのに、これが自分の精一杯なのか?ここから落ちて死ぬという、残酷な結末を迎えるのか?


いいや、彼女はヴィクトルに約束したのだ。彼を救ってみせると。


前に、ママンを助けたように?

シャルロットはチクチク痛む目を閉じた。

岩に引っかけている最後の指が滑り落ちそうになっている。

 

永遠に一緒「記憶:6905」

シャルロットは肩に、何か冷たい物が当たっているのを感じた。目を開けると、そこにヴィクトルの手があった。これは二人の合図だ。何か伝えたいことがある。時、ヴィクトルはシャルロットの肩を叩く。そしてヴィクトルに聞いてほしい話がある時は、シャルロットがヴィクトルの手を握る。だが、ヴィクトルは今、衰弱していて動けないはずだ。足元の岩が崩れた時に、体勢が変わったのだろうか?それとも...ヴィクトルもシャルロットと同じように、怯えているのかもしれない。シャルロットに救ってくれるよう、懇願しているのかもしれなかった。


シャルロットはヒリヒリと痛む腕を無視して、深く息を吸い込む。上を見ると、右のほうにもう一つ、大きな岩があるのが見えた。位置は先程より少し高い。飛びつけば届く高さではあるが、一歩間違えればそのまま川に墜落し、石に頭を叩きつけられることになるだろう。


心臓が激しく脈打っていたが、今なら体が動く。ヴィクトルが自分を必要としているのだから。ヴィクトルを助けるためなら、シャルロットは何だってするつもりだ。


岩肌に爪を喰い込ませ、全力で引っ張ってから、シャルロットは跳んだ。体が空中を舞った瞬間、心臓がどこかへ落ちる感覚がした。ほどなくして、シャルロットの右足がより高みにある岩に着地した。だが、その瞬間、足元で岩が動いたのもわかった。恐怖におののきながらも、シャルロットは自分が落ちて行くのを感じるーそれもゆっくりと。必死に岩肌にしがみつきながら、腕を全方向に動かす。すでに擦れて痛かった腕が鋭い岩で切れることになど、かまっていられなかった。滑り落ちながら、シャルロットは目を閉じる...すると、右腕が掴めるものに当たり、そこで落下に歯止めがかかった。


その部分を握りしめると、右足が固い物に乗せられていることに気づき、慎重にそちらへと体重を移動させていく。激しい耳鳴りがするなか、全身をギザギザの崖の縁に押しつけていた。


肩越しにヴィクトルの様子を確認する。シャルロットのスカーフに抱かれて、安全な状態を保っている。


シャルロットは歯を食いしばり、上を見た。台地の端との距離は、1トワーズほど。大丈夫だ、やれる。


シャルロットは左腕で掴めるところを探し当てると、それを引っ張った。片足を上げてから、もう片方の足も、同じように引き上げる。


永遠とも思える長い時間、ひたすらそれを繰り返す。


上へ上へと登り、やがて台地の端に無事全身を引き上げた。

永遠に一緒「記憶:6906」

シャルロットは台地の上に倒れ込んだ。ここまで登ってくる間、一瞬だけ、もう終わりだと考えたことがあった。死に対する恐怖は、何も恥じるようなことではない。だが、問題はそれ以外にある。死を予感したあの瞬間、束の間の安堵を覚えてしまった。そのことにシャルロットは魔女狩りに対する以上の恐怖を覚える。黒マントたちよりも、そのことのほうが怖かった。何故なら、それはヴィクトルへの裏切りを意味するからだ。あの瞬間、シャルロットはヴィクトルを見捨てたのだ。よくもそんな臆病なことが・・自分勝手なことができたものだと思う。


シャルロットはヴィクトルの頬に手を添える。氷のように冷たい。まさか、もう死んでいるのか?いや。そんなことはシャルロットには到底、受け入れられなかった。ヴィクトルを失うことは、墓穴に横たわり、土を被せられるのを待つことに等しい。ヴィクトルはシャルロットであり、シャルロットはヴィクトル。彼らは二人で一つだ。


シャルロットはヴィクトルの青白い頬を撫でた。いつか、ここから遠く離れたところへ連れて行ってあげる。そこなら、私たちはずっと安全に暮らしていける。


暗い霧がシャルロットの足元に巻きつき、彼女を眠りへといざなう・・・シャルロットはそのまま目を閉じた。

永遠に一緒「記憶:6907」

シャルロットは目を開けると、ゆっくりと身を起こす・・気を失っていたのだろうか?景色を見るより先に、シャルロットはヴィクトルに視線を落とした。どうやら、眠っているようだ。それとも、まさか...いや大丈夫。シャルロットの日には、ヴィクトルの頬がいくらか色づいているように見える。ヴィクトルはきっと良くなる。


シャルロットは立ち上がると、辺りの様子を確認した。目の前には常緑樹の森が、あり、後方には...そこに広がる景色を見て、シャルロットは息を飲む。背の高い松の木々が、西の海岸線に向かって広がっているのだ。暗色の波が縦長のほろい桟橋に打ちつけ、港からは船が西に向かっている。


海の見える景色を堪能しようと、シャルロットは柔らかい枝が集まっているところに腰を下ろした。日が暮れて行くところで、空が血のように赤く染まっている。シャルロットはスカーフを緩め、ヴィクトルにも船が見えるよう、顔の覆いを取ってやった。シャルロットは自分の手を、ヴィクトルの手へと伸ばし力強く、握った。それはとても冷たく、そして弱々しい。


シャルロットは泣きそうになるのを堪えた。大丈夫、何も問題ない。ヴィクトルはここまでの道程で弱ってしまっているだけ。まだ生きてる。こうして私と一緒にいる。今夜、しっかり休みさえすれば、ヴィクトルは元気になる。


眼下では、大きな船が気に包まれた水平線へと旅立っている。遥か西を目指し、て。それは、母に聞かされた夢を思い出させた。シャルロットは黒マントたちにひどい目に遭わされている時、いつも母の言葉に経っていた。正直な話、シャルロットは船で西を目指すという母の夢を、信じたことはなかった。美しい希望を掲げただけの現実逃避だと。だが、いよいよそれを信じるべき時がきた。新たな人生を手に入れるために、新たな夢を掴む時がきたのだ。


シャルロットは被っていた帽子を取って、ヴィクトルの手に巻いてやった。水平線の向こうに何があるか知ってる?かつてママンから聞いたことがあるわ。ママンは病気になる前に、その場所を夢見ていた。海の向こうには、別の世界があるんだって。そこではキレイな川が流れていて、木から甘い蜜が垂れ落ちてくるの。私たちが自由に暮らせる、こことはまったく違う世界が広がっているのよ。この下にある、大きな船が見える?


返事はない。ヴィクトルは夢を言葉にするのが苦手なのかもしれない。中には、口にしたら壊れてしまいそうな夢というのもあるのだろう。ただ、シャルロットの夢は違う。


シャルロットはヴィクトルの用についた雨の雫を払ってやった。きっと何もかもうまく行くからね、ヴィクトル。あんたはただ、私と旅することを考えていれば、いい。いつか船で一緒に、ここから遠く離れたところへ行くのよ。綿でできたベッドを空中に吊るして、そこに寝るの。波が打ちつけるたびに、ベッドが左右に揺れて、私たちを眠りにつかせてくれる。数週間後には陸につくわ。そうした!ら、小川のそばにある小さな家を探すの。朝は黄金色の作物が成る畑で働いて。毎日太陽を浴びて、毎日お腹がいっぱいの状態で月を見ながら寝るの。そこには、嵐もこないし、私たちを火あぶりにする奴らもいない。二度と化け物たちに痛めつけられたりしないわ。一緒に、自由に生きるの。毎日が普通すぎて、冒険した頃が懐かしくなるくらい。いつか、この景色すら懐かしくなる日がくるかもしれない....約束する。いつか、私たちは自由を手に入れる。そして、私たちの居場所を見つけるのよ。私たち、三人で。


シャルロットはそこで黙り込む。無理だ、シャルロットたちは二度と、「三人」にはなれない。母はすでにこの世を去っているのだから。シャルロットはヴィクトルのほうに視線を落とす。衰弱しすぎていて、胸が上下しているかどうかも確認できない。


違う、ヴィクトルは弱っているだけ。休息を必要としているだけ。自分の中に湧き起こる疑念にかまっている暇など、シャルロットにはなかった。それに囚われてしまったら、今度は自分が死ぬ番だ。そうなれば、三人全員が負けたことになる。


シャルロットは目を閉じた。野原を走る光景が、青々とした葉が足を掠めていく、感覚が、現実のように思えた。腕の中ではヴィクトルが笑っている。二人は今、ここから遠く離れた場所にいる...

 

永遠に一緒「記憶:6908」

冷たい風が腹を空かせた獣のような唸り声を上げながら、産に吹きつける。小鳥のさえずりに促され、シャルロットが目を開けると、体の節々が痛みで悲鳴を上げていた。隣には砂が詰まっているような感じがするし、こめかみもズキズキす。る。とにかく具合が悪い。


シャルロットがヴィクトルのほうに視線を落とすと、一晩経ってさらに青白さを増したように見えた。シャルロットは拳を握る。母親にさえ無理だったのに、どうして自分に弟の面倒が見きれるものか。母の不在に、シャルロットは深い喪失感を覚えた。


頭上を見上げるとさえずる小鳥の位置を確認できた。小さなスズメだ。シャルロットの脳裏に、過去の記憶が蘇る。柔らかい羽毛、鋭い爪、手の中のかよわい首の感触。シャルロットは額から血をにじませ、スズメの首をへし折るまで黒マントたちに暴力を振るわれつづけた。奴らはシャルロットにひどい、恐ろしいことを強制した。だが、シャルロットは決して、非道な人間ではない。


それなのに、奴らはシャルロットを化け物として扱った。何故か?ヴィクトルがシャルロットの一部であり、シャルロットもまたヴィクトルの一部だからだ。彼女たちは二人で一つであり、血と骨によって結ばれている。痛みを感じた時は二人分の涙を流し、また嬉しい時の笑い声も二倍だった。そして絶望的な状況にあっても、彼女たちは決して一人ではない。


何があっても、永遠に一緒だ。同じことを言える者が他にいるだろうか?だが一方で、この恵みには重い代償もある。


彼女たちは血と骨を共有している。片方が死んでしまった時、一体何が残るのだろうか?

永遠に一緒「記憶:6909」

澄んだ夜空に、星が点々と浮かんでいるのが見える。あまりにも体調が悪すぎて、シャルロットは動けずにいた。きっと、ヴィクトルの症状はもっとひどいはずだ。それとも彼は...


森のほうから獣の低い唸り声が聞こえてくる。前方の様子はあまりよく見えなかったが、シャルロットはうなじの毛が逆立つのを感じた。暗闇の中から、何か、がこちらを見ている。


シャルロットはヴィクトルの手を掴むと、気を落ち着かせた。


震える手に大きな枝を握り、音がするほうへと歩を進める。狼は、村から遠く離れたところで狩りをするものだ。遠くまで旅をつづければ、その分だけ遭遇する。確率が上がる。


暗闇を見回していると、やがてシャルロットは光る雪の上に赤い跡がついていることに気づく。さらに奥に進むと、雪の中に横たわる大きな狼に出くわした。灰色の毛皮が血で汚れており、首には矢が刺さっている。そのまま野垂れ死ぬと踏んで、狩人たちが放置したのだろう。


その暗色の瞳がシャルロットを捕らえると、彼は唸り声を上げた。だが、体を動かせるほどの力は、もう残っていない様子だ。次の瞬間、甲高い鳴き声が聞こえてくる。狼の足元には、白くて小さな子が隠れていた。死にかけの狼と、物悲しい鳴き声をあげる赤ん坊が、生き延びようと必死に戦っている。


シャルロットは何をなすべきかわかっていた。わかってしまうことに、自己嫌悪を覚えた。


シャルロットが身を乗り出して小さな子狼を掴むと、それはシャルロットの指に噛みついてきた。だが、牙が小さすぎて痛みらしい痛みを感じさせない。狼は唸り声を上げながら、なんとか立ち上がろうとするも、自身の重みに脚が耐えられ、ず、雪の中に倒れ込んでしまう。


シャルロットは死にかけの狼の哀れな鳴き声を無視して、雪に穴を掘り始める。子狼が自力で這い上がるには、深すぎるものだ。自分の母親が激しい苦痛に悲鳴」を上げていた時も、誰かが母の苦しみを終えてくれたらと願ったものだ。


シャルロットは手を震わせながら、子狼の母親に近づく。その手で矢を握りしめると、狼は唸り声を上げた。シャルロットがすばやい動きでもって矢を引き抜くと、彼はその苦痛に鳴き、その場に倒れ込んだ。それに呼応するように子狼も鳴き、一生懸命穴の中で雪を掻きだす。シャルロットは枝を振り回しながら、子狼に向かって叫ぶ。行って!行けったら!


子狼は弱々しく唸え...夜の闇の中に走って消えて行く。


涙と顔に浴びた返り血が混ざって、シャルロットの視界が滲む。自分はこの狩人たちと一緒なのだろうか?あの狼はすでに死にかけていた。不要な痛みを与えてしまったのは、かえって残酷だった。だが、あの子狼が近くに留まったままだったら、間違いなく狩人たちの罠にかかっていたことだろう。そして母親を殺した人間らのそばで、囚われの身として生きるはめになっていたはずだ。


否、シャルロットは二匹に情けをかけたのだ。心無い人間たちの手に落ちるのが、どういうことかを知っているからこそ。

永遠に一緒「記憶:6910」

シャルロットは涙が止まらなかった。狼を殺してしまった自責の念から、胸の中で苦しみが増し、とうとう抑えられなくなってしまったのだ。二年前までのシャ」ルロットなら、生き物を手にかけることなど、絶対にできなかっただろう。けれど無実の存在が、耐えがたい苦しみの中、死に向かうのを黙って見ていることは、人として正しいのだろうか?できることなら、その場を立ち去りたかった。だが、それではいけないことを、シャルロットは知っていた。


苦しむ母親の姿を見て、シャルロットは学んだ。母が魔女狩りで捕まった時、自分にできることは何もないと言い聞かせた。だがこれは、決して全面的に正しいとは言えなかった。


「狩人」たちは教会の裏にある木の小屋で眠っていた。森のそばに立つその小屋|はとても古く、そして乾燥していた。ちょっとした火の粉で、大きな火事に発展しただろう。なのに、シャルロットは何もせず、ただ裁判の日を待った。そして、他ならぬ自分の母親が、焼け死ぬ姿を見ることになった。


無実の者が苦しむことを回避できなかった機会は、それ以外にもあった。そのたびに、母の言葉がシャルロットを踏みとどまらせた。誰かを憎むほど堕ちてはいけない。最後には誰よりも、そんな自分を憎むようになってしまうからと。けれと、そのママンはもういない。シャルロットは母が激しい苦痛に叫びながら、炎」に顔を溶かされていくところを見た。


今のシャルロットにはもう、ヴィクトルしかいない。シャルロットはヴィクトルに視線を落とす。頬が青い。もう、どうにもならないところまで来ているのかもしれない。


もしかしたら、シャルロット自身も。


いいや、ヴィクトルはきっと良くなる。シャルロットとヴィクトルは二人で一つ、血と骨で結ばれているのだから。


ヴィクトルが自分を置いていくなんて、絶対にあり得ない。

 

永遠に一緒「記憶:6911」

明け方になって、シャルロットは大きな音で目が覚めた。足元には灰の山ができていて、火はとうの昔に消えたようだった。


後方で何かが割れる音がした。


背の高い男が並木から姿を現す。シャルロットはその男に見覚えがある一市場でシャルロットの鞄を引き剥がした村人た。男が腕を上げると、弓が見える。


相手が弓を引いたのを見て、シャルロットは心臓が止まる思いがした。よろめきながら立ち上がると、すばやく森の中へと逃げ込む。何本かの矢が近くに落ちるなか、盛り上がった木の根に置かないよう、シャルロットは地面から決して目を離さずにいる。


しかし、激しい動揺で進路を確認しきれず、左足が切り株に着地してしまう。足首を不自然な方向に捻ってしまったシャルロットは、地面に崩れ落ちる。一本の矢が顔のすぐ横を飛び、頬をかすった。


シャルロットは悲鳴を押し殺し、今一度立ち上がる。足首が痛みで激しく脈打っている。やがて、鋭いものが脚に刺さった感覚がして、全てが減速する。膝をついたシャルロットは、ふくらはぎに矢が刺さっていることに気づく。体中を電気が走ったような激痛に、シャルロットは叫び声を上げる。


荒い呼吸をしながら、シャルロットはヴィクトルに視線を落とす。まるで死を受け入れたかのように、目が虚ろだ。


約束したのに...

永遠に一緒「記憶:6912」

シャルロットは歯を食いしばって、負傷した脚を引きずりながら前進する。拷問に等しい痛みだが、かまっている暇はない。ヴィクトルが自分を必要としているのだ。


頭上を見上げると、小さな丘の上にあるオークの大木が目に留まった。あそこなら隠れられるかもしれない。上り坂を一歩進むたびに引き裂かれるような、あるいは焼けるような痛みが、際限なく全身を襲った。シャルロットは舌を噛んで悲鳴を押し殺した。口の中で血の味がする。


てっぺんまでたどり着くと、シャルロットは息を整えるため、オークの木の後ろ。に身を隠した。だが視界がかすんで、枯れ葉の山に倒れ込んでしまう。皮膚の下に深く刺さった矢の先端が、組織を引き裂く。シャルロットは、焼けるように痛む傷口に手のひらを押し当てる。出血が多すぎる。


耳鳴りが収まらない。どこにも逃げ場はない。突破口も見つけられない。船で新世界を目指すなど、もはや不可能な夢だった。


後ろで枝が砕ける音がする。


シャルロットはヴィクトルの頬を指でた。彼女たちは二人で一つであり、血と骨で結ばれている。ヴィクトルはシャルロットで、シャルロットはヴィクトル。片一方が死んでしまったら、一体何が残る?


痛みに呻きながら、シャルロットは姿勢を正して座る。何ものにも、二人を引き裂くことはできない。死でさえも。


彼らは、永遠に一緒なのだから。