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【DBD】山岡崋山(鬼)のアーカイブストーリー(背景物語)【学術書17】

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この記事の要約
DBDの学術書17で解放される「山岡崋山(鬼)」の過去が描かれている背景物語のご紹介。

 

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きまぐれ

「山岡崋山(鬼)」の背景物語が知りたい!っ方はぜひお読みください!マッチングの待ち時間なんかにもぴったりです。

学術書17で解放される山岡崋山(鬼)の背景物語

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アーカイブストーリーと一緒に解放された、山岡崋山(鬼)のアーカイブムービーになります。ぜひ合わせてご覧ください。

山岡崋山(鬼)「記憶の断片」

山岡崋山:記憶6220

長引く夜の中、崋山は開けた田畑を闊歩していた。

彼は三日間歩き続け小川の水を飲む時と足中にできた豆の手当をする時だけ立ち止まった。

村の商人が間違った道を示したのではないかともその線は薄そうだなんせあの男は怯えきっていた崋山は彼を露店に叩きつけ台の上にその頭を打ち付けると回収された鎧の買い手を教えるように迫った崋山にあって命を奪われなかったのだから運のいい商人であるだがこれで無駄足に終わるようなことがあれば今度は確実にその決定がひっくり返ることになるだろう。

朝霧で薄くかすむ景色の中にやがて農地に囲まれた村が見えてきた控えめな陽光が作物を照らしているここで間違いあるまい。

誰よりもよく働く農民たちは黙々と田畑の手入れをしていて崋山がそばを通りに顔も上げないこの男たちは偽物ではない。彼らはこれまでもそうしてきたように土を耕し暑さが照りつける前に作物の収穫をしてしまおうと、ひと時も無駄にすることなく動いている。

崋山が一人の農民の近くで立ち止まるやつらはどこにいる男村の中央付近にある小屋を指差した崋山は会釈をするとかろうじて聞き取れる程度の声を発し再び歩き出した

山岡崋山:記憶5389

この距離では、崋山の目には人の形がぼんやりと認識できる程度だ。彼は男たちのいる方向へと大股で進んでいく。そして相手の姿がはっきり見えるようになると、崋山の中に憎悪がわき上がった。

椅子に座る男たちの手には空の杯が握られており、いずれも行儀悪く眠っている。その腹は同胞から巻き上げた金で満たされているのだろう。比較的小柄な男などは眠りながら草刈りを腰から下げている。

崋山が足を踏み鳴らして近づくと大柄な男が目を覚まし、武器を探し回るも付近には杯しかない。男はその後ろに隠れるかのように杯を持ち上げたが、崋山は何のためらいもなく杯もろとも男の頭を金棒で殴り、一瞬で両方を潰してみせるのだった。小柄な男も気がついた膝をつき即座に謝罪しながら命乞いをした。

そんな男が死んでいった仲間たちと同じ鎧を身につけていること自体が、崋山が誇りを持って人生を通してきた目的を無常なまでにあざ笑っているようで、腹に穴が開いた気分になった。

崋山は男に暴力的な一撃を食らわせた。最初の人々はそれは一度では終わらなかった。何度も何度も激しく相手を打ちのめした。どの一撃にも洗練された美しさが見えない。

崋山は攻撃性を向き出しにして乱暴に胴体や頭や足を打ち続けた。目を覚まして家から出てきた女子供の叫び声を耳にした。その時誰よりも大きな声で叫んでいたのが自分であることに気づいた。

崋山は面食らった。

足元に転がる、形のなくなった崩れた肉塊から鎧を引き剥がし袋に詰めた。崋山は来た道を再び歩き出す。重労働に取り組む農民たちは一瞬だけこちらを見上げすぐにまた土にその目を向けるのだった。  

山岡崋山:記憶3724

崋山の評判が先行したのか、あるいは風の噂に聞いたのか、いずれにせよ彼に有利な環境が整っていた。村が位置するこの川は、普段なら流れも早く力強さを感じるのに、今はまるで息をひそめているかのようにほとんど静止して見える。一日中、地平線にかかったままの暗雲も、一向に近づいてくる気配がなく時期を伺っているような様子だ。

崋山の前には今、10人を超える男たちがバラバラに立っていた。壊れた鎧や鎧の一部のみを身につけており、刀を武器として所持している者もいれば、すきやくわを持つ者もいる。攻撃的な体制の割に尻込みをしている風で、型のなっていない構えからは経験の浅さがうかがえる。

崋山は男たちの向かいの川に足を浸した。金棒をしっかりと握りしめ、そのまま腰の高さに下げる。そして待った仮面の裏男たちを見据え、ひたすら待つのだった。

統制も取れていないまま、恐怖に震える男たちが崋山に向かって突進してくる。崋山はそんな男たちを一人ずつ倒してゆく。一切の無駄のない動きで。男たちの攻撃は崋山に届きもしない。一人また一人崋山の金棒をめがけて突撃しては崩れ落ち、水の中で血を流す。

男たちが倒れた後も、崋山は足を川に浸したまま長いこと立ち尽くしていた。足首の周りで川が動き始めた感覚がすると同時に、11人分の違う睡眠を流れていく。ようやく雲も割れ、冷たく激しい雨を降らせるようになった。そして突然の痛みを覚えた。

ふくらはぎの筋肉が引きつり、脛当ての小さな隙間を冷たい金属が貫いているのを感じた。崋山が振り向くと少年がいた。年の頃は18くらいか。覚悟が伺える面持ちで、少年はそこに立っていた。彼は崋山の足から熊手を引き抜き振り上げると、真の侍の構えを模倣してみせる。崋山は熊手の先端をつくのと力を込めた。手のひらに歯が刺さったことで、熱い血が手首を伝っていくのが分かった。

崋山に見下ろされても、少年は少しも怯まない。

死ぬがいい、鬼め。

鬼だと?その言葉が崋山を揺さぶる。わしがか?この小僧はなぜわしを鬼と呼ぶ?

崋山は馴染みのある感情を胸の奥深くでたらせていた。あの偽物どもに対するそれと同じものだ。崋山は少年の手から熊手を引き剥がすと、それを川の中へと脱ぎ捨てた。

去ね!小僧!二度とわしをそんな風に呼んでみろ!

こいつらと同じように死ぬことになるぞ

山岡崋山:記憶1711

修三は崋山の前に一冊の本を突き付けた。崋山は目を細めてその表紙を見ると、そこに書かれた奇妙な文字を読み解こうとする。

わしの息子が持っていたものだ。

それは…南蛮渡来のものか?

そうだ。

崋山は冷笑を浮かべ背を向けたなぜこんなものを家に置かせている!?

あいつはわしの目を盗んでこんなものを所持していたのだぞ、崋山!仲間たちと奴らの言葉を学び、奴らと手を結んで貿易がしたいなどと抜かす。次は何だ?奴らと共に国を後にし、海の向こうにでも行くつもりか?

修造は忌々しそうに本を後方へと投げ捨てた。将軍の定めた関税を回避している商人の一団がいるとの噂を耳にした。記録を偽造許可されているよりも多くの品を持ち込んでは、夜の間に余剰分を移動させていると...

何か手を打たねばなるまい。崋山は物思いに耽っている様子で祈りの中を見つめている。修三は常に信頼できる情報筋だった。時には友と呼べる存在である南蛮人たちとの貿易だと。それについて彼が一体何を知っているというのだ。わしにどうしろというのだ?修造よ!

修三はたじろぎ落ち着かない様子を見せた。聞いたことを話したまでだ。誰から何とかせねばならん。  

山岡崋山:記憶7104


晩夏の日差しがジリジリと長崎に照りつける、中崋山は岸辺に立って、出島にある外国の貿易会社の波止場を眺めていた。労働者たちが猛烈な勢いで動き回り、船に身を積んだり降ろしたりしている。何ヶ月も待たされた後働く意欲に溢れているようだ。

役人たちがあちらからこちらへと迅速に移動しては、商品の数を数え記録している。慣れない目には目まぐるしいだけで何が行われているのか理解できまい。だが、崋山はこうして目を慣れさせていた。

他と違う動きを見せている船が一隻ある。他の船が入港し、荷を下ろした後に再び別の実を乗せて出港するところ、その一石だけ停泊期間が長い。そして崋山は確かにその船が二度、荷物を降ろしたのを確認している。昼と夜に一度ずつだ。なのにその船は、その後も出港せずにとどまっている。

みんな、忙しすぎてその船に構っている余裕などないのかもしれない。あるいは、誰もが問題を指摘する役を避けているとも考えられる。

全員が共犯という見方もできよう。

崋山は南蛮人たちについて熱心に学んでいるという、修三の息子のことを思い浮かべていた。そして怪我をして以来、剣の道に対する関心が薄れた自身の息子のことも。あやつもいつか同じように、こうした人生に心を奪われるようになるのか?

崋山がふと己の手を見ると、いつの間にかそれをかたく握りしめていたことに気づいた。白くなった拳が強張っている。この男たちが残忍だというのならば、今夜その報いを受けることになろう

山岡崋山:記憶279

崋山は思い足取りで、奇妙な領域の中を歩み進んでいった。

ここはまるで不毛な岩場のようだ。混乱する記憶のかけらを手放すまいと意志で集中する。それは自分自身のことであったり、一族のことであったり国のことであったりしたが、霧がその形を変え激しく混ざり合うと、崋山の記憶も同様にかき回される。どれもが現実味にかけ、そして断片的なものでしかなくなるのだった。

崋山は何かについてここへやってきたことを知っている。あるいは、それを追いかけているのかもしれない。だが、それが何かはわからない。

もう何時間、もしくは何日こうしているのだろう。何年も過ぎていることだってありえる。この領域にいると時間が読めない。だが、崋山は追いかけている何かを捕まえなければならない。それはきっと答えを知っている。

目の前の霧が薄れ、地面に負傷した男が横たわっているのが見えた。彼は這うようにしその傷ついた体で崋山と距離を取ろうとしている。

崋山は足早にそのけが人に近づいていった。鎧を着ている...それも侍の鎧だ。もしかしたら、また偽物かもしれない。

崋山が近づくと、男がこちらに顔を向けた。崋山をそれを見て凍りついた。その男の顔の面が...父の顔をかたどったものだったからだ。だが、打ちのめされ潰れている。ちょうど父がそうだったように。かろうじて認識できた程度の顔が、途端に確信に変わる。

なぜ...?

男は手を挙げて仮面に触れると、それを引っ張り始めた。だが、顔に張り付いた面がなかなか外れない。男は激しい苦痛に声をあげた。肉が引きちぎれる音がする。崋山は手を伸ばして止めようとした。そうして男の腕を掴んだが遅すぎだ。身の毛のよだつような音とともに、面が引き剥がされたのだ。

そこにあるのは、黒い空っぽの闇だった。今なお響き渡る叫び声が、頭に開いた穴から発せられている。これはおそらく父の声だ。崋山にはもう何も思い出せない。

霧が再び迫りようやく叫び声も収まる。

そして男は、父は消えた。  

山岡崋山:記憶8311

崋山の頭の中でその瞬間が何度も繰り返された。ほんの一瞬の出来事だった。あれはためらいだ。

さっぱり意味がわからない。明らかに技量で勝っていた侍が、ためらいを見せたのだ。あの時、死んでいたのは崋山はず。なのに男は隙を見せたのである。

崋山は侍に一撃を食らわせた時のことを思い出していた。兜を割り、相手の顔が見えた時のことを。それが見知った顔であったことを。そして崋山は今この瞬間、その顔を見つめている。そこに一切の生気は感じられない。崋山の父は死んだのである。ためらいを見せたばかりに殺されたのだ。まるで崋山に勝ちを譲ったかのように。

崋山は後ろめたさに耐えきれず背を向けた。背後の地面を見つめ、己の両手を見つめる。この両手はいささかもためらわなかった。父相手が崋山であることを知っていたのだ…

あれが父親だったと知っていれば、わしもためらったのか?

後ろめたさが心を隅々まで蝕んでゆく。自分ならためらわなかったという確信が、崋山にはある。彼は己の。ひいては一族のおめえを注ぐために戦ってきた。そのための戦いなら決して厭わず、また誰であろうと殺めることができた。

邪魔立てするものがあれば、誰であろうと殺した。一族の復興のために家族でさえ殺したのだ。全くわけのわからない話だ。

立ち尽くしている間、永遠とも思える時間が流れたように感じた。なんとか折り合いをつけようと試みたもの、無理な話だった。

涙でかすむ視界では、足元の地面が形を変えていくように見えた。違う、形が変わっているのではない...これは霧の一種だ。崋山が瞬きで涙を抑えて振り返ると、あたりはすっかり切りに囲まれていた。父の亡骸も見えなくなっていく。崋山は叫ぶと金棒を振り回し、父の遺体が横たわっていた場所に膝をついた。

だが、そこに父の姿はもうない。

霧が薄れ、やがて消えてしまうと、父もまた跡形もなくどこかへ消え去ってしまった。

~おしまい~

山岡崋山(鬼)詳細

 

入手方法 【PC版】・DLC「呪われた血統」
【CS版】・DLC「呪われた血統」
値段 【ゲーム内ストア】
・500オーリックセル
・9000シャード
解説ページ

「鬼/山岡崋山」の基本性能とおすすめアドオン&対策

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